麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2021年02月20日
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2021年02月20日(土)
伊吹亜門「雨と短銃」読了。慶応元年、薩摩藩士が稲荷神社の境内で長州藩士を斬り付けた後、逃げ場のない鳥居道から忽然と姿を眩ませる事件が起こった。このままでは薩長の協約協議の決裂は必定、憂慮した坂本龍馬の依頼を受けて尾張藩士・鹿野師光が単身捜査に乗り出すが、やがて第二の事件が――。
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posted at 14:40:44
作者の二作目であると共にデビュー作「刀と傘 明治京洛推理帖」で探偵役を務めた尾張藩士・鹿野師光が再び活躍する初の長編時代ミステリ。本作の内容紹介を見ると不可能犯罪を売りにしてはいるものの、そこに期待すると些か肩透かしを覚えるかもしれない。
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posted at 14:41:27
むしろ本作で見るべきところは前作でも見られたこの時代ならではの動機や史実を活かした事件の構図、それに随所に盛り込まれた時代物らしいエンタメ展開に隠された伏線の妙であり、それらを積み重ねることで結末の諸行無常感をより引き立てている様が実に秀逸。
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posted at 14:42:09
もっとも第二の事件に関しては長編としての尺稼ぎのために無理やり組み込んだような印象がなきにしもあらずだが、それを差し引いてもミステリと物語の融合という点では前作以上に磨きがかかった秀作である。
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posted at 14:42:38
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