麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2021年04月15日(木)
宇佐楢春「忘れえぬ魔女の物語2」読了。理不尽な世界に幾度も抗った十月五日は過ぎ、わたしと未散が望んだ日々がようやく訪れた。未散との心地よくももどかしい関係を変えようとしていた頃、友達の深安さんから演劇部の助っ人を頼まれる。だがその依頼はこれから起こる事件の前触れで――。
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posted at 09:26:54
百合要素のあるループ物の二作目。前作のループ地獄を経て主人公・綾香の心境がどう変わったのかが最大の読みどころではあるが、いかんせん前作に比べると物語のスケール及び展開に物足りなさが否めず、どうしても蛇足感が否めない。
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posted at 09:27:15
加えて登場人物たちに割り振られた能力に関して特にこれといった理由付けがあるわけでもなく前作同様あまりにも都合よく使われる点にも引っ掛かる。あくまで扱われる特殊な状況が綾香と未散の関係性を描くための演出に過ぎないと分かってはいても、何かしらの理由付けはほしいと思う。
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posted at 09:27:31
青崎有吾「アンデッドガール・マーダーファルス3」読了。〈牙の森〉の謎を追いドイツへ向かった〈怪物事件専門の探偵〉真打津軽たち、鳥籠使い一行が遭遇したのは、村の少女が連れ去られ次々と喰い殺される事件だった。怪物たち〈夜宴〉と保険機構〈ロイズ〉も介入し、やがて舞台は人狼の隠れ里へ――。
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posted at 22:47:02
前作から約四年半ぶりのファンタジー本格ミステリシリーズ三作目。今回のテーマは人狼ということでミステリは勿論のこと、伝奇バトル部分でもその要素を活かしつつ、更に前作からの因縁ある対決なども盛り込み、シリーズ最長のエンタメ作品に仕上げている。
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posted at 22:47:45
ミステリとしてみると構図こそ前例があるものの冒険活劇の中に巧みに織り込んだ伏線と人狼の特徴を活かしたロジックによる犯人の絞り込みはさすがの出来で、特に誘拐現場におけるある矛盾から展開されるロジックが秀逸。総じて手に汗握るバトルと切れ味鋭いロジックがバランスよく纏まった佳作である。
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posted at 22:48:14