麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2021年10月17日(日)
「狂覗」観了。秘密裏の荷物検査が教師と生徒の実態を暴き出すミステリ映画。ほぼ一つの教室を舞台にした密室劇ながら荷物検査で出てきたものを伏線として巧みに活かし、次々と構図を反転させつつ某スリラー映画を彷彿とさせる衝撃的な事実に着地させる手腕が実に秀逸。個人的には見事にしてやられた。
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posted at 12:06:12
2021年10月15日(金)
一方「贋作画家」は幾重にも仕掛けられたミスディレクションが素晴らしい一編で、あるミステリのパターンを逆手に取っただけでなく作者が得意な漫画ならではのトリックも盛り込まれている点が実に秀逸。加えて何気ない親子のエピソードの扱いも巧く読了後にシンプルなタイトルが沁みてくる傑作である。
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posted at 13:28:59
「ファクト」は真実とは何かというテーマもさることながら、様々な嘘の中から本質を見抜く探偵役・燈馬の鋭い観察眼、そして何よりある単純なネタからここまで話を膨らませてみせた、優れた短編作家たる作者の技巧が改めて再確認できる一編である。
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posted at 13:28:32
加藤元浩「Q.E.D.iff ―証明終了―」20巻読了。過去に起きた爆発事故を巡り全員が嘘をつき嘘を信じ込もうとしていた一族に真実を明かす楔が打たれる「ファクト」、銃声が響き崖から落ちた人影……の筈がなぜか死体は消え去り更に新たな殺人が発生する不可解な事件の真相に迫る「贋作画家」の二編収録。
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posted at 13:28:17
2021年10月14日(木)
そのせいで雨降って地固まるとなるはずの物語が台無しになってしまっている感が否めず結果的には微妙な読後感となってしまった。恐らく連作として急に纏めようとしたためにおかしなことになったように思うので、もし次回作があるならもっと前から伏線を張るなどして余裕のある纏め方を心掛けてほしい。
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posted at 21:01:43
というのもここである真相が明かされて以降、思わず「お前、そんなキャラだっけ……?」と戸惑いを覚えるくらい主人公のキャラがぶれすぎてついていけなくなるのだ。そしてそれは第5話で更に悪化したばかりか、ミステリ部分の方もある偶然の使い方が無茶過ぎるレベルでさすがにどうかと思ってしまう。
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posted at 21:01:28
文芸部の〈名探偵志望〉と〈ミステリ作家志望〉の女子高生コンビが五つの〈日常の謎〉を解き明かす連作ミステリ。ミステリネタを織り交ぜつつも軽快なキャラのやり取りと手堅い謎解きは悪くはないが、物語の転機となる第4話から些か雲行きが怪しくなる。
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posted at 21:01:09
波戸彼方「中野森高校文芸部のホームズ&ワトソン」読了。ある日の放課後、中野森高校文芸部を訪れた曲直瀬彰はミステリ作家志望の藤堂基子を助手に任命した挙げ句、中野森高校のシャーロック・ホームズになると宣言する。早速彰は隣の漫画研究部で発生したノート紛失事件の謎を解くことになるが……。
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posted at 21:00:51
2021年10月10日(日)
加えてエピローグでのある人物の告白が何ともやるせなく、その叫びはどことなく近年の辻真先作品にも通じるものを感じさせてくれるだろう。本作は探偵小説に賭ける作者の想いが見事に結実した、作者の新たな代表作と言うべき傑作である。
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posted at 03:25:24
だが尤も顕著なのは事件に隠されたある意図であり、それが大空襲後の謎解きや前述の動機と結び付いて、戦争という残酷な現実を前に探偵小説が見せるひとときの夢に縋らなければいけなかった人々の姿を強烈に描き出している。
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posted at 03:25:04
太平洋戦争の最中に化粧品問屋の一族を襲った連続殺人の顛末を描いた長編ミステリ。本作の最大の特徴は何と言っても戦時下でしか描けない探偵小説である点であり、例えばそれは個々の事件で使われた小道具や犯人の動機からも窺えるだろう。
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posted at 03:24:07
芦辺拓「大鞠家殺人事件」読了。斬りつけられた血まみれの美女、夜ごと舞いおどる赤頭の小鬼、酒で溺死させられた死体――昭和18年。大阪の船場にある、婦人化粧品販売で富を築いた大鞠家の長男に嫁いだ陸軍軍人の娘・中久世美禰子は夫の出征後に大鞠家で起きた怪異と連続殺人の謎に挑むことになる。
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posted at 03:23:50
2021年10月09日(土)
「劇場短編マクロスF~時の迷宮~」観了。「劇場版 マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜」の後日談……というかこれ、ただ遺跡でライヴやりたかっただけじゃないか(爆)。とはいえライヴシーンはさすがの出来で、ライヴシーンだけで言えば同時上映の「マクロス△」以上といってもいいだろう。
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posted at 18:57:31
ただこの終わらせ方は賛否分かれると思う。また冒頭の3DCGのライヴは2Dのライヴと比べると表情などがぎこちなくまだ改良の余地はあるだろう。あとマクロス7から某キャラが出てくるのは嬉しいファンサービスだった(「ただの天才だ」発言には痺れた)。
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posted at 18:56:54
「劇場版マクロス△ 絶対LIVE!!!!!!」観了。前回の劇場版の続編。物語としては前回カットした後期TVシリーズの要素及び消化不良だったウィンダミア人短命設定、それにワルキューレと敵対するヤミキューレとの歌対決などを盛り込み再構築した印象で若干詰め込みすぎな感はあるが全体的には概ね満足。
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posted at 18:55:45
2021年10月06日(水)
「パトリック」観了。超能力を持つ昏睡状態の青年パトリックが巻き起こす惨劇。思いの外ショック演出は少なめながらパトリックのヤバさが徐々にエスカレートしていく展開は○で最後の対決に決め手的なものがあればもっと良かったと思う。あとできれば全編通してイタリア版のゴブリン楽曲で観たかった。
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posted at 01:28:24
2021年10月04日(月)
香吹茂之「女神家の一族」〈第4話〉読了。探偵の登場に事件の発生を予感していた前当主、舞台である村の特殊な事情といったミステリらしい展開に混ざる男のアへ顔(!)、そして皆を集めてようやく謎解きかと思いきや更に隠微な尋問が始まりそうな気配で果たして残り1話で巧く纏まるだろうか……? pic.twitter.com/nNuTwN0ZUB
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posted at 22:14:23
辺天使/津田穂波「ボクとキミの二重探偵」4巻読了。二重探偵対決決着。デート回に出てきたあるものを決め手とするのは若干弱さを感じるがこれを引っ張り続けるのも限界だったと思うので決着をつけるタイミングとしては良かったのかもしれない。そして新たに登場した刑事のキャラの動向に注目したい。
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posted at 09:13:29
2021年10月02日(土)
とはいえ最後に明かされるある真相に関しては設定を効果的に使ったギャップもあり、なかなか度肝を抜かれるのではないだろうか。加えてそれまでのキャラ描写を活かした毒のあるエピローグも○。傑作とはいかないまでも、手堅くミスディレクションをきかせて驚かせてくれる良作である。
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posted at 13:59:54
鳥飼作品ではお馴染みの綾鹿市を舞台に謎の指切り事件が続発する長編ミステリ。次々と起こる事件は先が読めず面白いし不規則と思われた事件を一気に整理してみせる謎解きは見応えがあるものの、指切りの真相はいずれも前例があるもので作者らしい奇想を求めるとやや物足りなさを覚えるかもしれない。
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posted at 13:59:39
鳥飼否宇「指切りパズル」読了。綾鹿市動物園で行われるアイドルのコンサート中、メンバーの飯岡十羽が撫でようとしたレッサーパンダに指を噛み切られてしまう。そしてそれを機に関係者が次々に襲われて指を切断される事件が続発。チーフ警備員の古林新男は綾鹿署の谷村刑事らと共に事件の真相に迫る。
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posted at 13:59:13
「処刑!血のしたたり」観了。スーパーマーケットで殺人鬼に襲われる話。まずジャケットとタイトル画面がネタバレ(泣)。とはいえ悪趣味にも程があるスプラッターとパワフル過ぎる殺人鬼、そしてあんまりすぎるオチは一見の価値あり(あとひどい殺され方のサム・ライミ兄弟とブルース・キャンベル)。
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posted at 00:08:43