麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2023年03月29日(水)
それは現世での殺人事件が天国の物語に比べて殆ど印象に残らないため真相が明かされてもサプライズに全く繋がらないのだ。それでも天国のルールに関してはそれなりに考えられているもののこの設定だったらこのパターンはあるだろうとミステリ読みなら当然考えるネタから決して上回ることがないのが難。
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第9回新潮ミステリー大賞最終候補作。ある事件で惨殺された六人が記憶喪失の状態で死後の世界にある館に集結する本作は特殊設定のクローズド・サークル物にして犯人探しや自分探しなど様々な謎を詰め込んだ意欲作ではあるものの、一方で致命的な欠陥も抱えている。
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五条紀夫「クローズドサスペンスヘブン」読了。殺されたはずの俺が気が付くと目の前にはリゾートビーチと西洋館。姿の見えない配達人から毎朝届く不思議な新聞によると現世で惨殺された六人が記憶を無くした状態でこの天国屋敷に返り咲いたらしい。一体俺は誰なのか? そして誰になぜ殺されたのか?
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2023年03月26日(日)
その一方で本作は執拗なまでに怪談であることに拘っており、最終的に辿り着くタイトルの意味と絡めたオチからもそれが強く感じ取れるだろう。本作はあとがきの後にまで作者の徹底した拘りが窺えるホラーミステリの傑作である。
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更に本作には謎を解くことで徐々に怪談が〝現実〟をも侵食するメタ的な怖さがあり、これが連作形式や前述した三つのルールと結び付き、やがて本作のライトなノリに隠された歪な真実を明らかにしていく過程が実に秀逸。
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これによって怪談と論理的な推理が相反することなく見事に両立、ホラーとミステリの融合に対する一つの解答と見なすことができるだろう。加えて自称魔女が語る怪談には三つのルールが存在し、これが後々物語に大きく関わってくることになる。
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自称魔女が語る怪談の中に隠された真実を解き明かす連作ホラーミステリ。本作が画期的なのは二つ、まず本作の怪談はただ聞くだけでなく実際に体験できるようになっており様々な検証も可能である点、そしてもう一つは怪談の中に隠された真実を解き明かす理由が怪談をもっと怖くするためである点だろう。
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サイトウケンジ「魔女の怪談は手をつないで 星見星子が語るゴーストシステム」読了。深夜のファミレスでオカルト話が好きな人気配信アイドル・星見星子と僕は自称魔女から実際に体験することができる怪談を聞くことに。その中で星子は怪談をもっと怖くするため隠された真実を解明しようとするが……。
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2023年03月25日(土)
「グリッドマンユニバース」観了。グリッドマンも遂にマルチバースに――というよりダイナゼノン含む物語の完結編を描く為のシチュエーションとしての側面が強いように思われる。お馴染みのキャラが一堂に会して戦う熱さは勿論のこと、個人的には裕太と六花の恋の行方を描く青春映画としても満足度高し。
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2023年03月23日(木)
「人格転移の殺人」が閉鎖空間を舞台にひたすらぶれない物語展開をしていたことと比較すると本作がなぜ巧くいっていないのかは明白で、できればもっと見せ方を考えて書いてほしかった。
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本作のメインの謎は「刑事である隆夫を殺したのは誰か?」という至ってシンプルなものであるはずなのだけど、どうしたことか本作は無駄に話を複雑に書きすぎて謎はおろか手がかりすらもぼやけてしまい、本来なら意外なはずの真相が全く効果的に演出できていないのが難。
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人格転移をテーマにした長編ミステリ。人格転移テーマの西澤作品というと帯でも引き合いに出されている傑作「人格転移の殺人」を思い出すかもしれないが、あいにくそのレベルを本作に期待すると些か肩透かしを覚えることになるだろう。
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西澤保彦「走馬灯交差点」読了。殺人事件を捜査中の刑事・隆夫が何者かによって橋から突き落とされてしまう。気が付くと目の前には自分の幽霊が……。一方で相次ぐ殺人事件の裏には人格転移という特殊能力を持つある一族が関わっていた。果たして隆夫は自分を殺した犯人を突き止めることができるのか?
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2023年03月21日(火)
「血ぬられた墓標」観了。正統派吸血鬼譚。冒頭の異端審問官たちによる串刺しマスクを使った処刑シーンから掴みはばっちり。墓から蘇る死者、古城、影のある美女とのロマンス、隠し通路、魔女狩りといったゴシックホラーの定番要素が織り込まれたストーリーはモノクロ映像と絶妙にマッチしていて○。
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2023年03月20日(月)
「処刑男爵」観了。処刑男爵と恐れられた中世の暴君が蘇り次々と人を襲う話。実際の古城でロケしただけあって雰囲気は申し分ないもののスプラッターを期待するとやや物足りなさは否めない。その一方で単純明快なストーリーながら所々にミステリ的伏線を張ったりしている点が妙に味わい深い作品である。
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2023年03月19日(日)
「The Witch/魔女」観了。過去の記憶をなくした一人の少女がテレビ出演をきっかけに謎の男達に追われることになるサスペンスアクション。よくある展開かと思いきやまさかのどんでん返しを機にホラーへと転じる構成がまず秀逸でそこからのバイオレンス感溢れるアクションも実に中二心を擽る感じで○。
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2023年03月18日(土)
「シン・仮面ライダー」観了。初代仮面ライダーの庵野流新解釈。まず序盤どことなくジャッロ感漂う蜘蛛オーグを倒すまでの流れは完璧だったが後半になるにつれて面白アクションが減り泥臭いバトルになるのは好みが分かれるところか(あと敵が完全な悪役でないのも消化不良)。ただオチは嫌いではない。
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posted at 19:40:52
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」観了。多元世界SF、カンフーアクション、下ネタ&シュールギャグ、メタ……それらの要素を家族愛で強引に纏め上げてしまったのは凄いと思うもののマルチバースの過剰摂取で胸やけしまくって暫くこの手の映画はいいやとなってしまうのが難かw
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「【推しの子】 Mother and Children」観了。原作既読。四月から放映するTVアニメ第一話の劇場先行版ながら充分一本の映画として遜色ない動画工房の本気が観れて満足度高し。特に見応えがあったのはやはり例の事件のシーンだが個人的にはアニメで動くかなと絡新婦の理を読む園児が観れたのが良かったw
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posted at 12:36:31
これで本作が都市伝説や怪談となるほどの魅力的な謎を扱っているならば言うことはなかったのだけど、残念ながら本作の謎はそこまで強烈なものではなく(一応不可能状況を演出しようとはしているが、かなりショボい)、更に提示される手掛かりが不充分過ぎてどうしてもアンフェア感が否めない。
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posted at 10:20:56
謎が都市伝説や怪談となって本物の怪物を生み出す前にそれらの幻想を論理的に解き明かす探偵兄妹の活躍を描いた長編ミステリ。その設定だけ見ると「虚構推理」系のミステリを彷彿とさせるが、本作がそれらの作品と決定的に異なるのはその謎があくまで普通の人間が起こした現実的な事件である点だろう。
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posted at 10:20:55
ツカサ「お兄様は、怪物(なぞ)を愛せる探偵ですか?」読了。人外の仕業と噂される事件の謎を解くことで怪異を封じる力を持つ混河葉介。彼が依頼を受けて助手である妹・夕緋と共に訪れた伊地瑠村では放火と不可能状況の焼死事件が起きていた。焔狐に纏わる奇妙な伝承が存在する村の謎に彼はどう挑む?
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posted at 10:20:55
2023年03月17日(金)
花林ソラ/伏見航介「ウェルベルム ―言葉の戦争―」3巻読了。今回も能力当ては健在だがややあっさりめに感じるのは展開が目まぐるしいためか。その一方で主人公の新たな能力が強すぎるような気がしたが敵の記憶操作に対抗するためには致し方ない面もあるだろう。あと今回おまけがやけに充実してる気がw
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posted at 23:55:27
唯一2章だけがコメディ寄りだがそれが終盤のシリアス展開を強調するための布石となっている点は相変わらず流石と言ったところか。そして何より『灯』メンバー含む今は亡き『鳳』と縁のあった者達がようやく気持ちの整理をつけ次に繋がるように作られている点に作者の粋な計らいを感じる作品集である。
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posted at 22:19:05
「スパイ教室」シリーズの短編集第四弾。前回の短編集はテーマがテーマだけに重めの内容にならざるを得なかったが、今回の短編集もまた過酷な展開続きだったセカンドシーズンの裏側だけあって、コミカル風な内容紹介とは裏腹にどちらかというと重めの話が多く収録されている。
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posted at 22:19:04
竹町「スパイ教室 短編集04 NO TIME TO 退」読了。フェンド連邦で経験した盟友の死と仲間の裏切りは『灯』メンバーの心に大きな爪痕を残した一方で仲間を亡くしスパイとしての意欲を失ったランは『灯』に寄生するニートと化していた!ランを追い出すため『灯』メンバーは頭を悩ませることに……。
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posted at 22:19:04
2023年03月16日(木)
また所々原作のキン肉マンに詳しくないとピンとこないネタがあるのが良くも悪くも同人誌っぽい。とはいえ四話目で使われた殺人トリックに限って言えば良い意味で悪魔的なイヤらしさがあり、総じてキン肉マン好きでミステリファンなら一読の価値はあるかもしれない。
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posted at 21:56:26
意外にも(?)ミステリの定番を押さえたトリックだったり東川作品のようにギャグの中に重要な伏線を隠したりしている点は悪くないものの奇想というには程遠く、そこに期待しすぎると間違いなく肩透かしを覚えることになるだろう。
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posted at 21:56:26
あの「キン肉マン」がまさかの推理小説になった全四話構成の連作ミステリ。容疑者は全て様々な異能力を持つ超人ばかりということで、さぞ物理法則を無視したトンデモトリックばかりなんだろうな……と思いきや、個人的にはそこまで突き抜けた印象は受けなかった。
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posted at 21:56:25
ゆでたまご/おぎぬまX「キン肉マン 四次元殺法殺人事件」読了。キン肉マンが失踪した!重臣・ミートはキン肉マンへのリベンジに燃えるキン骨マンを相棒に捜索へ繰り出すが、二人が行く先々ではなぜか超人による殺人事件――超人殺人が続発。様々な異能力を持つ容疑者たちに名探偵ミートが挑む。
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posted at 21:56:25
「7つの事実」は冒頭に不可解な謎を提示し何故こうなったのか時を遡ってみせる構成で終盤に浮かび上がる「7つの事実」をロジックによって矛盾なく繋げると犯人の正体が明らかになる趣向がまず秀逸。それと同時に前述した構成が実はミスディレクションも兼ねていたと分かる点も実に技巧的な秀作。
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posted at 09:32:11
「ナッシュ均衡と球技大会」は作者が得意とする数学物。タイトルにもなっているナッシュ均衡を現在抱えている問題――球技大会を巡る諍いや仮面の怪人による騒動に当て嵌めて鮮やかに解決してみせる手腕が絶妙でオチも気が利いている。また何気に仮面の怪人の不気味さに一役買っている消失トリックも○。
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posted at 09:31:23
加藤元浩「Q.E.D.Iff ―証明終了―」24巻読了。初の球技大会開催にあたり練習場使用を巡り実行委員と運動部が揉める中、仮面の怪人が騒ぎを起こす「ナッシュ均衡と球技大会」、業績回復を目論む建設会社が政治家への贈賄工作を進めるも計画当日に金は消え死傷事件が勃発する「7つの事実」の二編収録。
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posted at 09:31:23