麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2023年04月30日(日)
またフーダニットという点ではアンモラルな舞台を活かしたロジック(と動機)が印象的な「光川丸の妖しい晩餐」と、ハウダニットとロジックを巧く絡ませつつ連作のトリを飾るに相応しい内容に仕上げた「宝石泥棒と置時計」が秀逸。
タグ:
posted at 12:42:02
収録作はどれも読み応えがあるがホワイダニットという点では追い詰められた人間の身勝手さが良く表れた「加右衛門氏の美術館」「悪人一家の密室」も捨てがたいが、ベストを挙げるならそれらとは対極とも言える連城的動機とラスト一行が光る「晴海氏の外国手紙」を推したい。
タグ:
posted at 12:04:38
作者のデビュー作「絞首商會」でも活躍した元泥棒の蓮野が探偵役を務める連作ミステリ。本作に収録された六つの事件はバラエティーに富んだ内容であるのもさることながら、いずれも逆説に満ちており、それが設定と密接に結び付いて読者に何らかの驚きを齎してくれるだろう。
タグ:
posted at 12:04:37
夕木春央「時計泥棒と悪人たち」読了。死に瀕した実業家が建てた美術館の謎、悪人一家が住む館での奇妙な密室殺人、大雪の日に起きた誘拐と足跡なき殺人、不可解な手紙と結婚に隠された秘密、航行中の船に潜り込んだ殺人鬼、相次ぐ宝石泥棒の正体と動機。激動の大正を舞台に元泥棒探偵の推理が冴える。
タグ:
posted at 12:04:37
2023年04月29日(土)
「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」観了。一言で例えるなら観るアトラクション。歴代マリオゲームの要素をバランス良く取り入れ原作ゲームをやったことがある人間なら誰もが抱くマリオ像を徹頭徹尾、完全再現しているのが凄い。観終わった後、無性にゲームのマリオがやりたくなってしまったw
タグ:
posted at 15:31:22
2023年04月27日(木)
しかしながら謎が魅力的であればあるほど最後に示される真相のガッカリ感はかなりのもので、まさか真相まで原点に帰るとは……と呆然となる読者も少なくないことだろう。とはいえ端から本格として期待せず、ホームズ的な冒険小説と割り切って読めば大いに楽しめる作品である。
タグ:
posted at 22:04:05
名探偵・御手洗潔が死後も躍り続けた伝説のバレリーナの謎を解き明かす長編ミステリ。作者自身が本格の原点に立ち返ったと言うだけあって謎は魅力的、更に作者の十八番である幻想的な挿話や二十年以上の時を経て起きる不可解な強盗事件の謎も加わり否応なしに真相に対する期待感が高まることだろう。
タグ:
posted at 22:04:04
島田荘司「ローズマリーのあまき香り」読了。1977年10月、世界的バレリーナのフランチェスカ・クレスパンが密室内で撲殺された。事件現場となったのは高層ビルにある劇場の控え室。だが観客の証言で彼女が死後も踊り続けていたということが明らかになる。この奇妙な事件の謎に名探偵・御手洗潔が挑む。
タグ:
posted at 22:04:04
2023年04月25日(火)
しかも普通のミステリ好きが読んだら怒りそうな真相なのにシリーズ物であることを最大限に活かした伏線でそれを強引に成立させてしまった点が実に素晴らしい。本作はシリーズファンでミステリ好きなら喜ぶこと請け合いの仕掛けが堪能できる良作である。
タグ:
posted at 21:17:09
その〈クラウディビーチ〉の内容を一言で言えば孤島を舞台にしたクローズドサークルミステリであり、シチュエーション的には王道中の王道と言っていいだろう。にも拘わらずそれを巧くこのシリーズらしさでアレンジし、独自色の強いクローズドサークル物に仕上げている点がまず好印象。
タグ:
posted at 21:17:08
デスゲームの常連プレイヤー・幽鬼のデスゲームという非日常の日常を描いたシリーズの三作目。常に二つのゲームを取り上げていた前二作とは異なり今回は〈クラウディビーチ〉という一つのゲームに絞って描いている点もさることながら、これまでで最もミステリ度の高い作品になっているのが興味深い。
タグ:
posted at 21:17:08
鵜飼有志「死亡遊戯で飯を食う。3」読了。クリア回数30超えの強豪が集う44回目のゲーム〈クラウディビーチ〉。そこで見たものはあの忌まわしき殺人鬼を彷彿とさせるバラバラに刻まれた遺体だった。犯人を探すべく絶海の孤島を駆け回るプレイヤー達だったがそれを嘲笑うかのように新たな犠牲者が……。
タグ:
posted at 21:17:07
2023年04月23日(日)
尤もある人物に隠された秘密に関してはヒントがあからさま過ぎてやっぱりなとしか思えなかったが、それでも三部作通して回収される伏線は圧巻であり、少なくともここまで付き合って良かったと思えるくらいには読み応えのある良作である。
タグ:
posted at 14:43:15
更にある予想外の事件を用意して読者をあっと驚かせた後に、その事件の真相をまさかのタイミングでさりげなく張られていた伏線を回収しつつ解き明かしてみせるところはこの作者の本領発揮と言っていいだろう。
タグ:
posted at 14:43:14
特殊能力者による犯罪「背理犯罪」に立ち向かう特殊八係の活躍を描いた警察小説三部作の完結編。扱っている事件は前作からの続きではあるものの今回はコロナ禍ならではの捜査に加えて、コロナ禍に進化論を絡めることで特殊能力者が次々と生まれた背景に迫っている点が興味深い。
タグ:
posted at 14:43:14
河合莞爾「カンブリア3 無化の章 警視庁「背理犯罪」捜査係」読了。都知事選候補者殺害は《能力者》によるものだった。実行犯と目される伊沢は過去に起こった凄惨な殺人事件の真犯人とも考えられる。尾島、閑谷ら特殊八係は伊沢の所在を追うがその最中、新たな《能力者》による強盗事件が起きて……。
タグ:
posted at 14:43:13
2023年04月22日(土)
「妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク」観了。忍者アクション!グロ!鮫!以上!というコンセプトが素敵なB級映画。ただどちらかというと鮫映画というより忍者映画な気もするがそれはアクションに定評ある監督だけに致し方ない所だろう。欲を言えば鮫のCGはもっと頑張ってほしかったが、くノ一の見せ方は○。
タグ:
posted at 22:47:26
「ハロウィン THE END」観了。2018年版「ハロウィン」から続く三部作完結編。まさかの新キャラ登場で描かれるドラマはやりたいことは分かるがマイケルを脇役に退けてまでやる話とは思えないし全編殺意が漲っていた前作「KILLS」と比べると正直失速感が否めない。結末は悪くないが過程で失敗した印象。
タグ:
posted at 22:11:31
2023年04月20日(木)
しかしながらネタの目新しさこそないものの複数視点であることを活かしたミスディレクションと多重推理は悪くはないし動機に関しても推理することは難しいかもしれないが物語として必要な伏線は張ってあるので充分納得することはできるだろう。少なくとも過度な期待さえしなければ楽しめる作品である。
タグ:
posted at 13:50:26
嵐によって陸の孤島と化した曰く付きの屋敷で起きる連続殺人を描いた長編ミステリ。本作の帯を見ると探偵不在のクローズド・サークルと、複数視点で語られる事実を統合すると犯人が分かるという二点から新感覚ミステリと称しているが、それ自体は別段珍しいものではない。
タグ:
posted at 13:50:26
渡辺優「私雨邸の殺人に関する各人の視点」読了。嵐の私雨邸に取り残された十一人の男女。資産家のオーナーは密室で刺殺され、探偵不在のクローズド・サークルが始まる。館に集ったのは怪しい人物ばかり。一体誰が犯人を当てるのか。各人の視点からなされる推理の先に思わぬ悲劇が待っている。
タグ:
posted at 13:50:25
2023年04月19日(水)
そしてそれは本作のミステリ部分とも密接に繋がっており、特に動機はやや短絡的なように見えて、意外と今の社会ならあってもおかしくはないかもと思わせる匙加減が○。また犯人特定のロジックとそれを逆手に取った逆トリックにもこの作者らしい技巧が感じられる佳作である。
タグ:
posted at 10:49:19
作者の看板探偵である元刑事・君原継雄が自身の入居する老人ホームで相次ぐ〝自殺〟事件の真相に迫る長編ミステリ。本作で描かれる老人ホーム事情は自殺が起きても不思議ではない説得力があるのもさることながら、読者も決して無関係ではない明日は我が身と言える問題で大いに考えさせられるだろう。
タグ:
posted at 10:48:43
深木章子「灰色の家」読了。常駐看護師の冬木栗子が勤める老人ホーム「山南涼水園」で男性入居者が滝壺に飛び込んで自殺した。自責の念に駆られた栗子が調べ始めると遺産問題、派閥争い、横恋慕……と施設内部を蝕む黒い秘密が露わになっていく。そんな中、更なる入居者の〝自殺〟が発生してーー。
タグ:
posted at 10:48:43
2023年04月16日(日)
「劇場版名探偵コナン 黒鉄の魚影」観了。灰原に焦点を当てた劇場版第26弾。ほぼ戦争状態のアクションに埋もれる事なくフーダニットと不可解な毒殺を盛り込んでいるのは流石。一部のロジックには無理やり感もあるがアクションに巧く隠した決め手は○。何よりこれだけの内容を綺麗に纏めた脚本に感嘆。
タグ:
posted at 14:11:59
2023年04月15日(土)
芦辺拓「ラブドールはなぜ殺される」読了。TS探偵が消えたラブドールと突如出現した死体の謎に挑む話。ネタ的には誰もが一度は考えた事があるものながらそこから更に発展させ奇妙な死体出現の謎を演出しつつ真相に説得力を持たせる為のHシーンまで用意した点は○(ただ所々オタク用語が滑ってる気も)
タグ:
posted at 13:45:21
2023年04月14日(金)
そして後半になると一転ミステリへと変貌、二転三転する展開が楽しい。尤もそこまで意外な真相が用意されているわけではないものの、かなり早い段階で仕込まれていた某シーンによるミスディレクションは成功しているし殺害未遂事件に隠された些細な矛盾からの論理的な推理は読み応えがあって○。
タグ:
posted at 09:10:32
植物人間をテーマにした事件の裏に潜む意外な事実に小杉作品ではお馴染みの水木弁護士が迫る長編ミステリ。前半は幸せの絶頂にあった人々が交通事故による植物人間化をきっかけにいかに大きく人生を狂わされていったか、その落差のある物語でじっくり読ませてくれる。
タグ:
posted at 09:10:14
小杉健治「法廷の疑惑」読了。交通事故に遭った母親が植物状態になったことで相羽李奈子の人生は大きく一変してしまった。事故の加害者である北川が出所後に起こした事件の弁護を引き受けた水木弁護士は李奈子の母親殺害未遂事件の弁護も担当することになったが、事件の裏には意外な事実が……。
タグ:
posted at 09:09:47