麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2021年08月13日(金)
「壁の中に誰かがいる」観了。病気の母を助けるため悪徳家主の屋敷に忍び込んだ少年の悪夢。これは楽しいお屋敷ホラー。屋敷の全貌が明らかになるにつれ家主夫婦のヤバさが際立つ構成が秀逸で、そこにブラックユーモアとホームホーム・アローン的な痛快さまで加わり他では味わえない魅力となっている。
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posted at 21:40:48
「キャンディマン」観了。都市伝説キャンディマンの研究をしていた大学院生の周囲で続発する猟奇殺人。一応殺人鬼ホラーなのだけど、あまりそういう感じがしないのは単に恐怖よりも幻想寄りな展開と社会派要素のせいだろう。あとキャンディマンが殺人鬼のデザイン的にいまいちパッとしないのも残念。
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posted at 19:23:05
特に前半は「犯人たちの事件簿」にも似たシュールなコミカルさがあり、ある意味変則的な倒叙ミステリを読まされているような感覚が味わえるだろう。更にトドメとばかりに終盤ではミステリではお馴染みのネタを使ったどんでん返しが炸裂、意外な探偵役(!)まで登場し唖然となること請け合いである。
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前半は主人公をどう欺くかというヒロインたち(?)の五人一役ぶりが描かれていたのに対し、主人公が五人一役であることを知った中盤以降からはいかに主人公が秘密に気付いていないふりをしつつ五人全員の好感度を上げてハーレムに持ち込むか、その水面下のラブコメと読み合いのバランスが実に面白い。
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posted at 14:36:52
「五等分の花嫁」にミステリではお馴染みの一人何役設定を持ち込み、更に「かぐや様は告らせたい」のような恋愛頭脳戦を駆使して主人公がハーレム計画を画策するラブコメ物。正直これだけの要素を持ち込んだら破綻するのではないかと心配になるが、そうはならないのは単に構成の妙によるものだろう。
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壱日千次「五人一役でも君が好き」読了。完璧な生徒会長、近衛・R・知佳に一目惚れした僕は死に物狂いの勉強の末、何とか会長の補佐になることができた。だが僕は完璧な会長が実は特技の違う五つ子が五人一役で演じていた虚像だと知ってしまう。ならば僕は気付かないふりをして全員彼女にするだけだ。
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2021年08月12日(木)
神側が仕掛けるトリックもさることながら特に秀逸なのは味方すらもペテンにかけるフェイの策であり、そこに隠された意図が明かされる終盤ではミステリの謎解きに近いカタルシスが味わえる。更に今回はラストの引きも申し分なく、1巻の時よりも確実に面白くなっている手応えを感じさせてくれるだろう。
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posted at 22:14:11
もっとも二つのゲームのうち前半の親善試合で行われる双六+カードゲームといった趣の「Mind Arena」は肝心のカードの内容が後出しだったりとフェアな頭脳戦としてみるとイマイチな部分もあるが、続く後半の「太陽争奪リレー」ではその不満を帳消しにする駆け引きが楽しめるようになっている。
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神々が考案した様々なゲームに挑むファンタジー頭脳戦シリーズの二作目。前作はルール当てという異色の趣向だったのに対し、今回収録されている二つのゲームでは一転して、至って正統派な頭脳戦が展開されることとなる(といっても一部ルールが不明なところもあるが)。
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細音啓「神は遊戯に飢えている。2」読了。元神レーシェに指名された少年フェイは勢いのまま「神々の遊び」を連続攻略し一躍世界最注目の存在となるが、そんな彼の前に一方的にフェイをライバル視する黒衣の男ダークスが登場。フェイたちは親善試合の場を借りた高度な心理戦に巻き込まれることに――。
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2021年08月11日(水)
「マーターズ」観了。過去に何者かに監禁され拷問を受けた女の復讐劇の行方。どこへ連れていかれるのか全く分からないストーリー展開もさることながら、連れていかれた先がタイトルに象徴される恐怖と絶望の疑似体験という凄まじさに圧倒される。とりあえずこれを作った人間は間違いなく鬼だと思う。←
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posted at 23:53:48
勿論ルール当てのヒントは物語の中にさりげない形で提示されており、それを解くこととゲームの勝利を巧く直結させてカタルシスを生み出している点が素晴らしい。なお本作には「VS巨神タイタン―神ごっこ―」と「VS無限神ウロボロス―禁断ワード―」の二つのゲームが収録されているが出色なのは前者だろう。
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posted at 13:42:39
「ノーゲーム・ノーライフ」を彷彿とさせるファンタジー世界を舞台にした頭脳戦シリーズの一作目。本来この手の作品はゲームのルールの裏をかいて、いかに奇策で勝利するかが眼目となるのに対し本作が異色なのはゲームが開始してもルールが分からない、言わばルール当てをメインにしていることだろう。
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細音啓「神は遊戯に飢えている。1」読了。暇を持て余した至高の神々が作った「神々の遊び」。難易度が高過ぎて完全攻略者は未だ人類史上ゼロというこの究極の頭脳ゲームに、永き眠りより目覚めた元神様の少女レーシェと、彼女に指名された“近年最高のルーキー”と注目される少年フェイの二人が挑む。
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posted at 13:42:06
「魔島」観了。悪夢で見たのと同じ孤島で次々と人が殺されていく話。途中まではオーソドックスなクローズド・サークル物的展開ながら、その結末は唖然とするものであり、正直賛否分かれるところだろう。ただ個人的にはこういうオチにするならば、もっと破天荒な内容でも良かったように思う。
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posted at 02:19:04
「ブラディ・ムーン 血ぬられた女子寮」観了。学園の女子寮で起こる連続殺人を描いたスラッシャー物。過去に人を殺している顔に醜い痣がある青年を始め怪しい人物が目白押しながら犯人捜しとしてはイマイチでどちらかというと丸ノコを使った首切断などの派手な殺人描写と終盤の畳み掛ける展開が魅力。
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2021年08月09日(月)
「サイコ・ゴアマン」観了。ひょんなことから宇宙最強の残虐星人を支配下に置いてしまった少女の話。タイトルこそ残虐星人から取られているが基本的には頭がイカれた少女ミミに振り回される可哀想な人々(残虐星人含む)をコミカルに描いた作品であり、愛すべきチープ感と悪趣味っぷりが最高だった。 pic.twitter.com/5KY16gjKsV
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2021年08月08日(日)
本作はキャンプ場という舞台を活かした犯行計画の数々もさることながら、物語の中に込められた様々な思惑が実にスリリングな形でコンパクトに纏められた佳作である。
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posted at 13:43:50
そうして三度にわたる対決の後に待っているのは探偵役による感想戦(?)となぜ傍観者を交えた特殊な対決が描かれたのかという理由であり、タイトルの意味と相俟って作者らしい何とも言えない余韻を生み出している点が素晴らしい。
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posted at 13:43:23
しかも興味深いのは芳野自身、三原の具体的な犯行計画を聞いているわけではないのでその都度、三原がどうやって犯行を成し遂げようとしているのか推理する点であり、読者からすると芳野が傍観者というより犯人対探偵が繰り広げる攻防の実況兼解説役のように見えるのが面白い。
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posted at 13:42:55
ロジカルターミネーターこと碓氷優佳が探偵役を務める倒叙ミステリシリーズの長編五作目。本作の特徴は何と言っても犯人である三原から犯行の意思を聞いている傍観者・芳野の存在であり、その芳野の視点で殺人を行おうとする犯人とそれを食い止めようとする碓氷優佳の攻防が描かれることになる。
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posted at 13:42:25
石持浅海「君が護りたい人は」読了。歩夏が二十も年上の奥津と婚約した。歩夏に想いを寄せる三原は奥津を殺して彼女を救い出すことを決意、自らの意思を奥津の友人で弁護士の芳野に明かす。犯行の舞台はキャンプ場。三原は周到な罠を仕掛けるが、ゲストとして参加した碓氷優佳によって狂い始める。
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2021年08月06日(金)
二重人格の少女と僕の恋愛模様を描いたシリーズの七作目。今回は自分というものが分からなくなった主人公の自分探しがメインであり、正直「お前の方かよ!?」と突っ込みたいところだが、「秋玻」と「春珂」と共に自分探しをする過程で主人公が本当に好きなのはどちらだったのかに気付く展開は○。
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posted at 16:14:03
岬鷺宮「三角の距離は限りないゼロ7」読了。春休み。一人の中にいる二人の少女「秋玻」と「春珂」と恋する中で僕は「自分」が分からなくなってしまう。自分探しのため二重人格の彼女と共に過ごした一年を辿り終えたその時、僕は入れ替わりの時間が短くなってゆく「彼女たち」の最後の願いに触れる――。
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2021年08月04日(水)
香吹茂之「女神家の一族」〈第3話〉読了。事件が起こったら、次は動機探し――ということで定番の遺産相続を絡めつつ男が組み敷かれる作者らしいHシーンで魅せてくれる。そして作者らしいと言えばもう一つ、あるお馴染みの要素が出てきて、これが今後の展開にどう関わってくるのかが気になるところ。 pic.twitter.com/Zi2xuGTCYp
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posted at 21:25:26
天野明「鴨乃橋ロンの禁断推理」3巻読了。2巻からの続き「孤島天文台殺人事件」のトリックはだいたい予想通りではあったものの変に風呂敷を広げたのが今後吉と出るか否か。あと「夜明けの砂場殺人事件」のトリックが色々と無茶だし国内作家Oの某作品を彷彿とさせるものの個人的には嫌いではない。
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2021年08月02日(月)
関崎俊三「安堂鍵乃子の暗号事件簿」2巻読了。事件の内容自体は1巻の時より殺伐としているが、それと一緒にラブコメ度もアップ(吊り橋効果?)しているのがなかなか興味深い。あと個人的には「秘密の花束」における漫画ならではの叙述トリック(?)にちょっと感心した。
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posted at 09:20:24