麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2010年11月08日(月)
斎藤肇「殺意の迷走」読了。ある探偵小説の舞台そのままに作られた城「薔薇の城」にゲームソフトのロケハンで訪れた開発スタッフたち。その中の一人であるプログラマーの科田は密かに「薔薇の城」を舞台にした殺人計画を企んでいた。だが、その科田が翌朝、密室で墜落死体となって発見されて――。
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posted at 21:10:54
「黒死館」の系譜に連なる伝説の探偵小説「薔薇の城」。その舞台を元に建てられた城で起こる不可解な連続殺人とくればさぞ絢爛豪華な作品なのだろう……と思いきや、本作は驚くほどあっさり風味に仕上がっている。そしてどこか冷めたように感じられるのは作者の興味がそういった部分にないからだろう。
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posted at 21:12:12
「この作者は本格ミステリの基本様式に何かと関心があって、ミステリの本質に対する批評意識から作品を構築する」とかつて波多野健氏に評されたのは殊能将之だが本作の作者である斎藤肇にも同じものを感じる。事実、本作の真相は本格ミステリの王道を逆手にとったような実に屈折したものになっている。
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posted at 21:13:22
徹頭徹尾本格ミステリに酔いしれたような作品を好む読者には決してお勧めできないが、本作の作者のように「本格ミステリとは何か?」というテーマに惹かれる人は読んでみてもいいかもしれない。
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posted at 21:14:40
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