麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2011年04月23日(土)
それ以外にも張り巡らされた膨大な伏線の数には目を見張るばかりである。本作は真梨幸子「殺人鬼フジコの衝動」を思わせるドロドロのイヤミスと本格ミステリを高い次元で融合させた秀作である。
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posted at 20:14:37
とはいえ、本作は核となるネタだけ取り出したら別段たいしたことはない。では何が優れているのか。それは事件背景の作り込みと真相隠蔽のテクニックである。特にインタビュー形式という構成にさりげなく仕掛けられたある企みには見事にしてやられた。
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posted at 20:13:11
読了後、本作の完成度の高さに舌を巻いた。驚くべきことに、本作には新人のデビュー作であれば必ずと言っていいほど目に付く無駄な要素が何一つ見られない。構成、文章共に念入りに磨き上げられており、月並みだが「欠点らしい欠点が見当たらないことが欠点である」としか言いようがない。
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posted at 20:12:04
深木章子「鬼畜の家」読了。物心がついた時、あたしの家はすでに壊れかけていました――保険金目当てで家族を次々と手にかけていく母親。その母親も自動車もろとも夜の海に沈んだ今、ただ一人生き残った娘の口から恐ろしい「鬼畜の家」の全貌が明らかにされていく。
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posted at 20:09:52
しかしながら、本作の本質はそこではない。そういったサイバーな展開の先に待ち受けるのは、ミステリ読者にはお馴染みのある趣向である。そしてエピローグで明らかになる本作のタイトル由来、事件の背景は、むしろ前時代的とすら思えるかもしれない。本作はそういったギャップ感が面白い作品である。
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posted at 16:02:09
まず本作を読んで驚いたのは1958年生まれの作者とは思えない、その軽快な文体である。IT関連の用語や蘊蓄が飛び交うこの手の作品は得てして人によっては即拒絶反応が出てもおかしくはないものだが、本作の場合はその文体のおかげでだいぶ読みやすくなっていると思う。
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posted at 16:01:02
一田和樹「檻の中の少女」読了。自殺支援サイト「ミトラス」に息子を殺されたと主張する老夫婦。その「ミトラス」に登録したばかりにストーキングに怯える女子高生。同時期に舞い込んだ二つの依頼にサイバートラブル解決屋の君島はどう挑む?
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posted at 15:59:57