麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2011年12月23日(金)
事件の真相に関しては大半の読者が途中で気付くだろうが、それは決してマイナスではない。むしろ真相が見えていることにより、京極夏彦「陰摩羅鬼の瑕」同様、深い感動をもたらしてくれているように思う。そういう意味でも本作はミステリと物語のバランスに優れた作品と言えるだろう。
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posted at 19:33:59
同時期に書かれた館ミステリの「大密室殺人事件」とは対照的な、草野唯雄を思わせるサスペンス形式で展開する本作は、最後まで飽きさせることなく一気に読ませてくれる。メインの「犯人=被害者=探偵」という設定も違和感なく物語に溶け込んでおり、読者の事件への興味に拍車をかけている。
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posted at 19:32:59
大谷羊太郎「生れ変った男」読了。本作の冒頭で作者はこう語っている。「一般に推理小説では三人の主役が登場します。犯人/被害者/探偵がその三人です。この作品では同一の主人公がこの三役を兼ねています」本作は爆殺を企んだ主人公がある出来事を機に「生れ変って」犯人探しに乗り出す物語である。
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posted at 19:32:05
ただ一応伏線が張ってあったとはいえ、このひっくり返しは些か強引であり、人によって賛否両論分かれるところだろう。本格ミステリとしてみると決して出来がいいとは言えないが、個人的には嫌いではない作品である。
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posted at 19:31:19
正直なところ、六章で終わっていたら間違いなく駄作だったと思う。日記に私小説、同人の合作小説まで取り入れた凝った構成に全く見合わないバレバレな真相が提示された時はさすがにガッカリしかけたが、最後の最後で作者は意外な形でひっくり返してみせる。
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posted at 19:30:38
北乃坂柾雪「匣庭の偶殺魔」読了。大学内で連続する奇妙な死。偶然の事故か、それとも確率の犯罪か。やがて事件は嵐の孤島で起こった、ある虐殺事件と意外な繋がりを見せる――。第五回角川学園小説大賞奨励賞受賞作。
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posted at 19:29:25