麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2011年12月26日
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2011年12月26日(月)
辻真先「アリスの国の殺人」読了。本作は二つの物語が平行して進行する。一つは現実世界で起こった漫画誌の鬼編集長殺人事件。もう一つは夢の世界で起こったチェシャ猫密室殺害事件。特に後者は倉阪鬼一郎ばりの言葉遊びを織り混ぜつつ不思議の国の住人と漫画のキャラが入り乱れるというカオスぶりだ。
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posted at 21:33:54
無論それはアニメ業界に深い関わりのある作者のサービス精神の顕れだろうが、それだけに留まらず、きちんとトリックにも活かされているのは好印象。何より普通にやったらトンデモトリックにしかならないものを夢の世界を舞台にすることにより、この世界ならではのトリックに昇華している点が秀逸。
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posted at 21:34:47
その一方で現実の事件も凝りに凝ったトリックで魅せてくれる。ある意味、本作の構成が絶妙なミスリードになっており、迂闊にも自分は全く気付くことができなかった。とはいえ作者がこの構成で一番目指したのは不思議の国を再現することだったのではないだろうか。本作は酩酊感を伴う本格の傑作である。
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posted at 21:35:19
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