麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2011年12月29日(木)
草川隆「『萩原朔太郎』殺人事件」読了。東京・乃木坂で発見された女の生首には何故か萩原朔太郎の詩になぞられて頬には青インクが塗られ、口の中にはツリガネソウの花弁が入れられていた。事件の容疑者と見られた死んだ妹・有羅の疑いを晴らすため、朔郎は親しい女性編集者と共に真犯人を探し始める。
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posted at 18:08:00
バラバラ死体に萩原朔太郎の詩による見立て殺人と、冒頭で提示される謎自体はまずまずだが如何せんその後の捜査が恐ろしく地味過ぎる。犯人当ての魅力に乏しい点に関してはアリバイ崩しがメインと考えればまだ許せるが、そのアリバイ崩しにしても定型的で見るところがあまりないのは正直いただけない。
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posted at 18:08:18
その挙げ句、探偵役が何をするわけでもなく犯人側が勝手に自爆して終わるので、消化不良感が半端ない。解説では本作のことを意欲作と言っていたけれど、個人的にはどこら辺が意欲的なのかさっぱり分からなかった。
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posted at 18:08:44
倉阪鬼一郎「白い館の惨劇」読了。風変わりな館、記憶喪失の名探偵、密室殺人、ダイイング・メッセージ、クローズド・サークル、仮面で顔を隠した母娘……本作は第一部だけ読むと別人が書いたとしか思えないコード型本格ミステリだが、最後まで読むとどうしようもなく倉阪なのでご安心(?)を。
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posted at 18:55:52
とはいえ、そんな第一部にしても執拗なまでのアナグラムやトンデモトリックなどそこかしこに倉阪らしさは感じることはできる。だが作者が本領発揮するのはやはり第二部からだろう。展開は正にホラーのそれであり、事件の真相が明らかになっても不穏な空気は最後まで消えることはない。
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posted at 19:01:36