麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年01月04日(水)
もっとも前者は解説者曰くサスペンス・ムードを醸し出しながらも本格ミステリ調のトリックに拘るあまり平仄を合わせようとしすぎて上手くいっていないとのことだが個人的にはシンプルなロジックと盲点をつくトリックを絡めたことで意外性が際立っているように思う。後者は皮肉なオチが最も秀逸な快作。
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posted at 23:36:52
作者の持ち味である捻りのきいたプロットは本作でも健在で、どの短編も皮肉なオチが上手く決まっている。収録作のうち、お勧めは自動車事故で一命をとりとめたヒロインに殺人の嫌疑がかかる「影を愛したわたし」と当選した宝くじ券を巡る様々な思惑が事件を引き起こす「大外れの犯罪」だろうか。
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posted at 23:36:13
海渡英祐「罠のなかの八人」読了。当初描いていた犯罪計画が運命の悪戯により、まるで違った方向へ展開。もしくは無実の人間が偶然または真犯人の仕掛けた奸計のせいで悪夢のような事件に巻き込まれる……本作はそのいずれかの「罠」に嵌まった八人の物語を収録したミステリ短編集である。
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posted at 23:35:20
物語の構成や展開は悪くないだけに、そこだけが非常に悔やまれる。もしかしたら作者としてはラノベという媒体を意識した結果そうしたのかもしれないが、だとしたらそれは大きな間違いだと思う。
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posted at 23:34:49
だが一方でラノベらしい、テンポの良い読みやすい文章のせいで、この手の物語で最も大事な雰囲気が完全に払拭されてしまっているのは大きなマイナスと言わざるを得ない。故に本来なら濃厚に感じて然るべき狂気が殆ど感じられず、最後まで話に乗ることができなかった。
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posted at 23:33:39
尾関修一「麗しのシャーロットに捧ぐ」読了。幽霊屋敷、人形を偏愛する主人、その主人を慕う若く美しいメイド、姿を見せない夫人、生者には興味のない墓守り男、悪魔召喚、死者の甦り……本作はこれといって突出したところはないものの、ラノベでは珍しいゴシックホラーという点は評価できるだろう。
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posted at 23:32:55