麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年05月20日(日)
その変態男が妹を苛めすぎて殺してしまい、さあ大変。じゃあ妹を甦らせようかと取った方法がタイトルと絡めた実にグロテスクなもので、それが挿絵と相俟って素晴らしい効果を上げている。鬼畜特集の一環として収録された短編だが個人的にはあまり鬼畜感はなくむしろ溢れ出る異形愛を感じる作品である。
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posted at 23:16:23
伊佐名鬼一郎「蚯蚓畸譚」読了。酒場でいきなり見知らぬ男から「妹を愛したことがありますか」と話しかけられるホラー短編。早い話この見知らぬ男は変態で、可愛い妹が他の生徒から苛められる話を聞く度に「興奮しているわけです。性的にね」とニヤリと笑いながら告白してしまう辺りが何とも救い難い。
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posted at 23:15:25
ミッシングリンクテーマの連続殺人物……なのだが、肝心の動機がかなり微妙。それは扱っている社会問題が古びているわけではなく単純にバレバレ過ぎるからであり、そのため本来読者の心に訴えかけるはずのラストが、白けたものになってしまっている。
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posted at 18:47:24
佐野洋「狂った信号」読了。自動車教習所の指導員が刺殺されたのを皮切りに次々と三人の人物が殺害されるが、被害者間には面識がなく動機は不明。また探偵事務所の名刺を持つ女が各事件に出没するが、こちらも正体は謎に包まれている。現場に残された事件を報じる新聞の切り抜きは一体何を物語るのか。
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posted at 18:46:31
犯人の計画を妻が見破ることができたのはほんの偶然に過ぎない。逆に言えばそれさえなければ完全犯罪が達成されていたはずで、その周到さには脱帽と言わざるを得ない。ラストの夫と妻が再会するシーンは必見で、全てはこのシーンのためにあると言っても決して過言ではないだろう。
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posted at 15:15:22
傑作。全ての証拠が夫が犯人であることを示している八方塞がりな状況もさることながら懲戒処分が下るまでの三日間の内に無実を証明しなければならないというタイムリミットが物語を大いに盛り上げる。当然そこからどう状況を打開するかが焦点になってくるが、作者は意外な形でそれをクリアしてみせる。
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posted at 15:14:41
笹沢左保「泡の女」読了。夏子の父・重四郎が大洗海岸の松林で首吊り死体となって発見され、夏子の夫・達也が容疑者として勾留される。次々と達也に不利な証拠が挙がる中、夏子は懸命の努力で達也のアリバイ証明に奔走する。果たして夏子は三日間という期限内に達也の無実を証明することができるのか。
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posted at 15:14:08