麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年07月11日(水)
御影瑛路「空ろの箱と零のマリア5」読了。人々の罪を可視化、それを取り込むことによって対象を傀儡化する箱〈罪と罰と罪の影〉を使って人間を選別していく醍哉と、そんな彼を止めるため、箱〈願い潰しの銀幕〉の使用を決断する一輝。「箱」対「箱」の熾烈な頭脳戦を制するのは果たしてどちらか?
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posted at 13:29:28
所有者に願いを叶える力を与える「箱」という存在を巡るコンゲームシリーズの五作目……だが、本作はどちらかというとコンゲーム部分よりもシリーズを通した物語の方に比重が置かれている印象を受ける。
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posted at 13:30:03
勿論コンゲーム的展開はあるものの、ルールの盲点をつくやられた感は一切なく最初から規定通りの結末に持っていった感が否めない。とはいえダブル主人公の構成は面白いと思うし、本作がシリーズのターニングポイントと言うべき見逃せない内容なのは間違いない。
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posted at 13:32:09
中山七里「静おばあちゃんにおまかせ」読了。黒い噂の絶えなかった警官の射殺事件、派手好きの老婆の死と頁の一部を破り取られた雑誌の謎、宗教施設で起きた死体消失、地上四百五十メートルの密室殺人、ホテルの密室で暗殺された独裁者。五つの難事件を元裁判官の静おばあちゃんが鮮やかに解き明かす。
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posted at 22:48:15
これまでの中山七里のイメージというと、本格ミステリのコアは持ち合わせてはいるが、どちらかといえばエンタメ寄りの作家という印象だったのだけど、本作は打って変わって真正面から本格に挑んだ短編集に仕上がっている。
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posted at 22:49:10
「知恵」「童心」「不信」「醜聞」「秘密」というブラウン神父の作品集から採られた収録作のタイトルももしかしたらその決意の現れなのかもしれない。実際出来の方も手堅く時にはっとするロジックやトリックで魅せてくれる(ロジックでは「知恵」が、トリックでは「醜聞」のある小道具の使い方が秀逸)
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posted at 22:50:09
また見所はそれだけではなく、静おばあちゃんの孫娘・円と葛城刑事の恋の行方や、円の両親が車で轢き殺された過去の事件が絡んでくる。尤も後者の真相に関しては途中で読めてしまうかもしれないが、それとは全く関係ないところで作者はあるサプライズを用意している。
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posted at 22:51:44