麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年09月17日(月)
どこか古処誠二「UNKNOWN」を彷彿とさせる表題作はミステリの定番ともいえるネタを真相にしつつも、それを巧く活かした設定が秀逸。だが個人的に最も感心したのは「密室の人」で、罠を仕掛けた動機には完全にしてやられた。全編何らかの意外性が用意された良質な短編集である。
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横山秀夫「動機」読了。署内で一括保管されていた三十冊の警察手帳の紛失事件を扱がった表題作ほか、女子高生殺しの前科を持つ男が匿名の人物から殺人の依頼を受けて苦悩する「逆転の夏」、地方紙の女性記者の悲哀を描いた「ネタ元」、公判中の居眠りで失脚する裁判官「密室の人」の四編収録。
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posted at 20:29:48
本作に収録された八編のうち個人的に良かったのは「赤い名刺」「眼前の密室」「鉢植えの女」で「赤い名刺」は手掛かりの書き方が、「眼前の密室」は設定を活かした犯行方法が、「鉢植えの女」は構図の反転が秀逸。本格ミステリと警察小説が融合した幸せな形がここにあると言っても過言ではないと思う。
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posted at 20:29:31
捜査一課調査官・倉石が活躍する本作は一見すると警察小説のように見えるが、さにあらず。というのも作中で倉石が些細な気付きから展開する推理は神の如き名探偵そのものであり、事件の方もまた視線による密室やダイイング・メッセージなど本格ミステリの定番を扱っていたりする。
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posted at 20:28:58
横山秀夫「臨場」読了。倉石義男。五十二歳。頬肉の削げたやくざ顔で、体の線は槍のように細い。巡査を拝命以来、鑑識畑一筋。その眼力の鋭さは伝説化しており、死体の目利きにかけても歴代検視官の中でずば抜けている。そんな彼についた渾名は『終身検視官』――。
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posted at 20:28:39