麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年11月06日(火)
釣巻礼公「奇術師のパズル」読了。中学校のカウンセラー・志保子宛てに死んだはずの女生徒・新庄朋恵からメッセージが届いてから間もなくして、密室状態の体育館に置かれた立体モザイクの中から一人の女生徒が死体となって発見される。その傍らには『新庄朋恵は私が殺しました』と書かれた遺書が……。
タグ:
posted at 19:34:33
作者は本作を本格ミステリのつもりで書いたとのことだが、それが当てはまるのは密室におけるハウダニットのみだろう。フーダニットとしてみると明らかに手掛かり不足であり、犯人を特定するのは不可能と言わざるを得ない。
タグ:
posted at 19:34:59
その密室トリックに関して言えば、見る人が見ればバレバレなのかもしれないが、幸いその手の知識に疎い自分は普通に楽しむことができた。というか、よくよく考えたらこのトリック、国内作家Nの某作品で見た覚えが……(ちなみにその某作品は本作の後に発表されている)。
タグ:
posted at 19:35:18
御坂真之「火獣」読了。1991年、噴火の恐怖に晒された雲仙普賢岳周辺で天翔ける船が目撃される中、男の刺殺体が火砕流の上に忽然と出現し、瞬く間に消失するという不可解な事件が起きた。それから二年後、事件の鍵を握る男が密室状態の空中回廊から墜落死する。
タグ:
posted at 19:36:35
本格ミステリにおいてテーマが被るのはよくあることだが、本作もまた国内作家Uの某作品と被っている事実にまず驚いた(ちなみに発表は本作の方が先)。とはいえトリック自体は某作品とは異なるものであり、そのトリックを成立させるために火山という舞台設定を持ってきたことに本作の巧さがある。
タグ:
posted at 19:37:02
但し密室トリックの方は手掛かりの出し方があからさま過ぎてバレバレだし、犯人の特定の仕方も唐突かつ雑で、折角のアリバイトリックがそれほど効果を挙げられていない。とはいえメインの大胆なトリックや前述したテーマなど見るべきものはあると思う。
タグ:
posted at 19:37:32