麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2013年02月15日
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2013年02月15日(金)
石持浅海「届け物はまだ手の中に」読了。恩師の仇である江藤を殺した楡井は親友であり復讐から逃げ出した裏切り者・設楽にその事実を告げるべく設楽邸を訪れる。折しも設楽邸では彼の息子の誕生パーティーの真っ最中だった。歓待される楡井だったが、何故か設楽はいつまで経っても姿を見せない……。
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posted at 21:58:59
本作の主人公は親友がいつまで経っても姿を見せないことに不審を抱き、何かを隠しているらしい家人の言動や行動から何が起こっているのかを推理する。普通のミステリならさらりと流して終わる場面を引き伸ばして長編にしてしまった本作は同じ作者の「扉は閉ざされたまま」を彷彿とさせるものがある。
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posted at 21:59:25
仮に本作の主人公を碓氷優佳に替えたとしても全く違和感はないだろう。そうして探り合いと騙し合いの果てに明らかになる真相は普通ならかなりびっくりするところだろうが、石持ミステリに毒されている読者なら(!)もしかしたら途中で気付いてしまうかもしれない(現に自分は気付いた)。
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posted at 22:00:21
とはいえ本作の真相はこの作者にしか書けないし、仮に思い付いたとしても絶対にこんな形で書こうとは思わないだろう。それくらい本作は数ある石持ミステリの中でも際立った怪作と呼ぶに相応しい作品である。
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posted at 22:00:45
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