麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年02月25日(月)
種村直樹「日本国有鉄道最後の事件」読了。分割民営化を翌年に控えた初冬、中京旅客鉄道会社の会議に出席するため、東京駅から〈ひかり41号〉に乗り込んだ要人三人。だが、名古屋駅に着いた時、三人の姿はどこにもなかった……。この不可解な謎に愛知県警きっての切れ者・高杉警部が立ち向かう。
タグ:
posted at 17:45:45
粗筋だけ読むとまるで高杉警部が主役のように見えるが、どちらかというと本作の主役は犯人グループの方である。早い段階で犯人グループの正体と動機は明かされるが、どうやって三人を誘拐したのか、その一点だけは分からない。故に本作はハウダニットものの倒叙ミステリというのが正しい見方だろう。
タグ:
posted at 17:46:18
確かにその手口は盲点をつくものであり、感心する部分もある反面、ミステリとしてみると伏線が不十分なのが残念(ついでにいうとある人物の隠れた繋がりに関しても伏線を入れておくべきだった)。しかしながら事件自体はよく練られているので、フェアかどうかは気にせずに読むことをお勧めしたい。
タグ:
posted at 17:46:40
黒田研二「青鬼」読了。町外れにある巨大な洋館〈ジェイルハウス〉。今は廃屋となっているこの館にはある噂があった。曰く、ここには化け物が棲んでいる。一度忍び込んだら二度と戻ってこられない――そんな〈ジェイルハウス〉にひょんなことから忍び込んだ六人の中学生を待ち受けていたものとは……?
タグ:
posted at 22:36:09
本作は同名の人気フリーゲームのノベル版ということだが、あとがきによると内容はあくまでゲームの世界観を活かしたオリジナルらしい。ミステリ作家である作者がモンスターホラー物を料理したらどうなるのか気になって読んでみたが……結論から言うと実にクロケンらしい内容だった。
タグ:
posted at 22:36:56
案の定ミステリ的仕掛けが凝らされており伏線は極めてフェアに張られている。しかしながら本作を読むメインの読者層に合わせたためか仕掛けの難易度は低くミステリ読みであればすぐに気が付いてしまうに違いない。とはいえどんな作品であろうとミステリマインドを忘れない点はさすがと言うべきだろう。
タグ:
posted at 22:37:20