麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2013年04月05日
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2013年04月05日(金)
麻見和史「虚空の糸」読了。江東区の団地で発見された刺殺体は右手にナイフを握っていた。自殺に見せかけるにしてはあまりに稚拙な偽装工作に捜査陣が首を傾げる中、警視庁に犯人から次のようなメールが届く。「一日に一人ずつ東京都民を殺害する。この計画を止める方法はただ一つ。二億円を用意しろ」
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posted at 16:31:23
新米女刑事・如月塔子を始めとした警視庁捜査一課十一係の面々が活躍するシリーズの四作目。犯人が東京都民を人質に多額の身代金を要求してくるという一見スケールの大きなあらすじは、さながら西村京太郎「華麗なる誘拐」を彷彿とさせるが、あいにく本作の眼目はそこではない。
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posted at 16:32:10
あくまで本作の見所は身代金を巡る駆け引きと犯人探しであり、前者は一見本筋とは関係なさそうな場面が後々重要になっていく過程が、後者は些細な伏線の綱渡りで意外な犯人を引きずり出す手腕が秀逸。特に後者に関してはシリーズ中、最も成功していると言っていいかもしれない。
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posted at 16:32:39
思えばシリーズ一作目では意外性を狙い過ぎて「クルーザー殺人事件」状態(?)になってしまったが、それも四作目にしてようやくこなれてきた感がある。警察小説としてもさることながら、本格ミステリとしてもお勧めできる良作である。
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posted at 16:33:13
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