麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年04月07日(日)
山崎洋子「花園の迷宮」読了。昭和初期、横浜にある遊廓「福寿」に売られてきた二人の少女・美津とふみ。美津は娼妓として、ふみは下働きとして採用されるがそれから暫くして美津が客と共に謎の死を遂げる。美津の死に疑問を抱いたふみは単身事件の調査に乗り出すが、その後も惨劇は次々と起きて――。
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第三十二回江戸川乱歩賞受賞作。遊廓を舞台にしたミステリというと、最近の例では三津田信三「幽女の如き怨むもの」があるが、ホラーミステリである「幽女」とは異なり、本作は勝ち気な美少女・ふみの視点で描いたゴシック・ロマンス的な内容となっている。
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シナリオライターである作者だけに話の運びが非常に巧く、物語への没入感はかなり高い。それでいて伏線の張り方もそつがなく、ミステリとしてのポイントはきちんと押さえている。あっと驚く仕掛けこそないものの、万人に安心してお勧めできる良作と言っていいだろう。
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赤月黎「操り世界のエトランジェ 第一幕 糸仕掛けのプロット」読了。万物を自在に操る能力「操糸術」の使い手である高校生・透真は失踪した母の仕事を引き継ぎ、巷を騒がせている連続通り魔事件の調査に乗り出す。美しくも奇妙な少女たちとの邂逅と数々の怪異の果てに待ち受ける真相とは?
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万物を自在に操る糸遣いの主人公、百八の名刀をその体に収めた神の手の十四番目の作品という美少女、自分のことを人形と呼び主人公に忠誠を誓う黒衣の戦闘メイド……異世界本格ミステリ「魔女狩り探偵春夏秋冬セツナ」の作者のデビュー作は厨二設定が際立つミステリ風味の伝奇バトル物である。
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「魔女狩り探偵」にあった寒いギャグが一切ないのは好印象で、キャラ萌えとしてもこちらの方が上。しかしながらミステリとしては風味以上のものは全く見出だせず、これはちょっと見込み違いだったかな……と思っていたら、まさか最後の最後でやってくれるとは思わなかった。
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正直この真相は些か強引なものではあるが、設定を活かした引っくり返しのセンスは正にミステリのそれである。純粋なミステリとしては全くお勧めしないが、個人的には「魔女狩り探偵」の片鱗が見れただけでも満足だった。
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