麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年05月07日(火)
ただその代わりに連作ミステリとしては前作よりも作り込まれており、「憑き物」という古風な題材に反して、やたらと現代的なオチを持ってきているのが面白い。個人的なベストは村社会と謎の結び付きが秀逸な「呻き淵」。
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posted at 22:36:47
前作「物の怪」が河童や天狗、鬼といった物の怪に纏わる謎を論理の刃で斬るミステリだったのに対し、本作は差し詰め「憑き物」に纏わる謎を知識の刃で斬るミステリ。というのも本作の謎の大半が特殊知識にかなり依存しており、本格ミステリとしてはどうにも評価しづらいのだ。
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posted at 22:36:13
鳥飼否宇「憑き物」読了。植物写真家の猫田夏海と生物の知識に精通した〈観察者〉こと鳶山久志の二人が遭遇した、憑き物に纏わる四つの事件。表題作他、「幽き声」「呻き淵」「冥き森」の三編を収録。
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posted at 22:35:24
にも拘わらず「証拠はなかった…。だが、これほどまでに整合性を持って全ての事実が繋がったとなれば――、もはや他の可能性なんて、追求する必要はないとさえ思えた…」と言い切ってしまう探偵役がかなりアレ。本作は帯にある「エラリー・クイーンも脱帽!?」の「!?」が全てを物語る作品である。
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posted at 09:21:26
それでもウリであるロジックに見るべきところがあればいいのだが、そのロジックにしても「可能性が高い」「思う」「だろう」に終始し、イマイチ説得力に欠ける。また動機に関しても後付け部分が多い上に、事件の引き金になったものがかなり無茶過ぎる。
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posted at 09:21:07
その上事件はなかなか起きず、ようやく起きても検証を細かくやり過ぎてかなりだれる。だがそれ以上にやり過ぎなのが事件の謎解きであり、読んでいて思わず飛ばしたくなったのは自分が覚えている限り相村英輔の「偽装」以来である。
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posted at 09:20:41
ミステリ新人賞の落選作が自費出版されて世に出た例は幾つかあるが、本作もまたその中の一つ。文庫形式で約五百頁とかなりのボリュームがあるが、正直なところ、それに見合った内容とはお世辞にも言い難く、回りくどい文体や無駄な描写で水増しした感が否めない。
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posted at 09:20:03
浅岡沙織「悪魔の家系図~エラリー・クイーンへの挑戦状~」読了。舞台はイギリス。様々な陰惨な過去を持つ元修道院の屋敷へ美術品の査定にやって来たアメリカ人青年のジョシュとその友人ザックは、滞在三日目に主人の毒殺事件に巻き込まれる。状況的に毒を盛ることができたのは一人しかいないが……。
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posted at 09:19:03