麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年07月18日(木)
土屋隆夫「不安な産声」読了。明和医大教授・久保伸也。地位も名誉もある彼が、なぜ強姦を装って罪のない女性を殺したのか? 彼の仕掛けたアリバイトリックこそ見破った千草検事だったが、彼のこの理解を超えた行動には大いに悩まされる。彼の真意は一体どこにあるのか?
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人工受精という、この作者らしいテーマを扱った倒叙ミステリ。重厚かつ丁寧な構成で読ませる反面、ミステリとしてみると全てが予測の範囲から出ないため、かなり物足りなさを覚える。「影の告発」同様、本作もまた本格ミステリとしての面白さを求めると期待ハズレな作品と言えるかもしれない。
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吉田恭教「ネメシスの契約」読了。八年前に実父が犯した首切り事件を追う新聞記者。医療ミス疑惑の調査をしていた厚労省職員。人権派弁護士の息子惨殺事件の捜査にあたる女性刑事。三人がそれぞれ関わった事件がやがて密接に絡み合い、ある義憤の構図を浮かび上がらせる――。
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「変若水」で第三回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作を受賞した作者の二作目は、これでもかとばかりにトリックを詰め込んだ力作である。その詰め込み具合は小島正樹を彷彿とさせるが、小島正樹が島田荘司系であるのに対し、本作の作者は由良三郎系なのが特徴か。
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posted at 23:14:08
とはいえ、そのトリック自体は特殊知識に依存し過ぎだったりバレバレだったりと必ずしも褒められるものばかりではないが、それらを纏めあげた構成力と様々な趣向を盛り込んだサービス精神は充分評価に値する。中山七里のようなエンタメ性の高い本格を読みたい人にこそお勧めしたい作品である。
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posted at 23:14:33