麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2013年08月04日
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2013年08月04日(日)
土屋隆夫「天狗の面」読了。太鼓の音と呪文が響く天狗堂の中へ入った土田が見たものは合掌して踊り狂う信者達と天狗の面をつけた教祖、そしてその足元に転がる顔半分を血で染めた男の死体だった――信州の山村・牛伏村に広まった天狗信仰に纏わる連続殺人の真相に地元駐在の土田と弁護士・白上が迫る。
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posted at 15:35:25
いかにもな舞台設定と探偵役、毒殺講義、探偵小説論など、この作者にしては珍しい遊び心に満ちた作品。初長編ともあってトリックにもなかなか力が入っており、特に第二の事件における犯行の大胆さが秀逸。またその犯行に気付くポイントとなる、ある小道具からの単純明解なロジックも素晴らしい。
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posted at 15:36:00
何より一連の犯行にきちんと舞台設定が活かされている点が好印象で、そういう意味では作者の作品の中で一番自分好みの本格と言えるかもしれない。他にも被害者の一人が残した手掛かりから窺える狂人の論理なども面白く、全体的に至れり尽くせりの秀作と言っていいだろう。
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posted at 15:36:20
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