麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年09月20日(金)
辻真先「戯作・誕生殺人事件」読了。高齢出産を決意した薩次(ポテト)とキリコ(スーパー)夫婦は美少女中学生・美祢を住み込みのヘルパーとして雇うことにする。だがそれを機に四十六年前の人間消失、謎めいたミステリの原稿、浴室の密室殺人など幾つもの不可解な出来事に巻き込まれて……。
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posted at 19:28:12
ポテト&スーパーのコンビが活躍するシリーズの最終作……なのだけど、前半はどちらかというとポテトとスーパーに置き換えた辻真先の日常といった趣がある。その一方でキャラたちの老いが語られるのは、人によってはキツいものがあり、賛否が分かれるところだろう。
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posted at 19:28:54
ミステリとしては人間消失、密室、作中作など様々なガジェットを盛り込みサービス精神の健在ぶりを見せてくれるのはいいが、辻作品を読み慣れていると真相にイマイチ目新しさを感じないのが残念。とはいえ一部の真相は現代的な要素を取り込んでおり、今なお新しいものを見せようとしているのは好印象。
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posted at 19:29:26
北國浩二「ペルソナの鎖」読了。捜査一課のエース・氷室は取調室で出会ったかつて自分がいじめた同級生・土谷に嵌められ暴力刑事へと仕立てあげられてしまう。それから間もなく土谷が少女誘拐事件の容疑者であることが発覚。警察の必死の捜査も虚しく少女は舌を切り取られた全裸死体となって見付かる。
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posted at 23:06:44
サイコサスペンス色の強い警察小説。前半はテレビにも取り上げられた捜査一課のエースが暴力刑事のレッテルを貼られ落ちぶれていくイヤミス的見所があるが、少女の死体が発見されて以降は一転してどん底に叩き落とされた氷室による血と硝煙が立ち上るハードな捜査を描いたノワール物に変貌する。
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posted at 23:07:03
ミステリとしてみると少女の死体から舌を切り取った理由に迫る推理が秀逸で、その推理の気付きがノワール物ならではのものなのが面白い。尤も黒幕の正体に関しては途中で割れるような書き方をしてしまっているのが残念だが、その代わり動機で捻りを加えているのが○。
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posted at 23:07:42