麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年11月09日(土)
その他、コメディアンがコント終了後に飛び降りを図る「象られた心臓」の心理戦や肝臓癌の女性シンガーに酒を飲ませ続けたバーテンダーの真意に迫る「最期の一壜」のある行為で全てを説明してしまう鮮やかな演出など、見るべきところの多い作品である。
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posted at 16:48:34
次点は「私」の祖母が入居した老人ホームでかつてのストーカーと出会ったことから端を発する「追憶と追尾」で、ポオの短編「ウィリアム・ウィルソン」が浮き彫りにする見えざる悪意は醜悪の一言に尽きる。
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posted at 16:48:24
全体的に事件とモチーフとなるポオ短編の重ね合わせが巧いが、ベストは「時鶏館」という風変わりな博物館で消えた黒猫と「誰にも見えない部屋」の謎を描いた「複製は赤く色づく」で、謎自体は大したものではないが、モチーフとなる「赤死病の仮面」によって浮かび上がる美しいドラマが実に秀逸。
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デビュー作「黒猫の遊歩あるいは美学講義」の三年前、大学生だった黒猫と付き人の出会いを描くシリーズの四作目。今回は連作形式とポオ作品の解釈という原点に帰ったような内容ながら、その出来はデビュー作に負けずとも劣らない。むしろ物語の深みが増したという点では本作の方が優れていると言える。
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posted at 16:48:03
森晶麿「黒猫の刹那あるいは卒論指導」読了。大学の美学科に在籍する「私」がゼミで一人の男子学生と出会う。いつも黒いスーツを着て無愛想な彼――「黒猫」だが、時折見せるその猫のような論理の歩みと鋭い観察眼で六つのポオ短編に纏わる事件の謎を解き明かしてみせる。
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posted at 16:47:53
しかしながら「初恋」の本領は、最後の事件まで読んだところで初めて発揮されるものであり、全体を通して見えてくる構成の妙は圧巻の一言に尽きる。物語の集大成という意味では歌野晶午「コモリと子守り」に近いカタルシスがあり、シリーズ読者にとってはこれ以上ない傑作と言っていいだろう。
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posted at 16:47:44
シリーズ完結編。ミステリとしてみた場合、ベストは密室の謎を扱った「恋の幽霊」になるだろう。とはいえ注目すべきはハウよりもむしろホワイの方であり、そこから展開されるロジックが秀逸。一方「初恋」は目の付け所は悪くないが、明かされる真相は些か苦しいと言わざるを得ない。
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posted at 16:47:36
岬鷺宮「失恋探偵ももせ3」読了。ミステリ研の部室を根城に、恋に破れた人のために失恋の真実を調べる学校非公認の探偵活動――失恋探偵。初恋の人に隠された真相、幽霊からのラブレターと密室の謎、そして探偵自身の過去に纏わる最後の事件が解かれた時、待ち受ける結末とは?
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posted at 16:47:22