麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2014年08月13日
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2014年08月13日(水)
大谷羊太郎「複合誘拐」読了。東都テレビのニュース・ショー番組に出演するはずだった社長令嬢が出演直前に誘拐された。フリーレポーターの田代は彼女を乗せたと思しきトラックを追うが、その途中で犯人は事故死、身代金も無事回収される。だが令嬢の姿は見付からず父親の許には新たな脅迫電話が……。
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posted at 22:40:03
タイトルを見てピンとくる人もいるかもしれないが、本作のテーマはズバリ多重誘拐である。しかも重なるのは誘拐だけではない。警察や最初の誘拐犯の片割れ(!)など事件を追う側も複数存在し、様々な方向から真相に迫ることになる(尤も気付きのポイントはやや甘い部分もあるが、そこはご愛嬌)。
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posted at 22:40:25
誘拐で使われるトリックは一つ一つがよく練られており、それらを出し惜しみすることなく畳み掛けてくる点が実に圧巻。加えて作者は殺人事件の謎まで用意し、二転三転させる展開で読者を翻弄してみせる。
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posted at 22:40:56
とはいえ最終的な真相に関して言えば落ち着くところに落ち着いてしまった感があり、些か物足りなさを覚える読者もいるかもしれない。しかしながらそこに至るまでの過程が非常に凝っており、人物描写を活かした技巧や意外な犯人的趣向など見るべきところはかなり多い。
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posted at 22:41:13
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