麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2014年11月08日(土)
檜山良昭「山之内家の惨劇」読了。鎌倉鶴岡八幡宮にある大銀杏の根元で山之内観光開発社長・山之内清彦の首なし死体が発見された。奇しくもそれは源実朝が殺された同じ日、同じ場所、同じ殺され方であった。しかも捜査が進むにつれて過去に起きた事件も源頼家の死と酷似していることが判明する。
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posted at 20:17:36
架空戦記物の書き手として知られる作者が初めて書いた本格ミステリ。首切りの理由に新鮮味はないものの、見立てが巧いカモフラージュになっているし、それを成立させるための設定もよく練られている。
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posted at 20:17:45
また娘の結婚を賭けて父親である警部と恋人の刑事が謎解き勝負をする展開も物語のいいアクセントになっていて○。全体的に丁寧に書かれているのが好印象な作品である。
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posted at 20:18:01
笹沢左保「傷だらけの放浪」読了。大学の理事長で億万長者の江口正次郎が殺された。捜査の手は一族に伸びるが、それぞれに不審な点がある近親者たちのアリバイ捜査の結果は二転三転する。そんな中、担当刑事の一人である矢代は被害者の養女で美貌の千秋をぴったりとマークしていた。
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posted at 20:18:13
二百頁強という短い頁数の中に、読者の予想を裏切る展開と構図の反転を詰め込んだ良作。本作もまた作者の作品ではお馴染みの巧みな人物描写とアリバイ崩しが目を惹くが、そのアリバイ崩し自体が真相の絶妙な隠れ蓑になっている点が秀逸。
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posted at 20:18:23
その他にも人物描写を活かした構図の反転、タイトルの意味が分かる哀愁感に満ちたラストなど読みどころは多い。派手なトリックはないが、短く綺麗に纏まった作品である。
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posted at 20:18:52