麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2016年05月14日(土)
長沢樹「St.ルーピーズ」読了。トンネルに現れた幽霊と密室からの人間消失、校舎の屋上から墜落するも姿を消したゴスロリ女、雪の夜に目の前で消えた女とピアノ……超セレブたちが集う超常現象研究サークル「SL&S」の面々が、三つの怪現象を巡りホンモノかトリックかを解明する中編集。
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posted at 00:26:28
一言でいうなら有閑倶楽部+探偵ガリレオ。キャラたちのコミカルな掛け合いは相変わらずこなれているものの、肝心のトリックがバレバレ、もしくは技術の進歩をただ見せ付けてくれるだけなのでお世辞にも面白いとは言い難い。
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posted at 00:27:04
唯一面白かったのが三編目に出てくるアルジェントネタもといシャドーネタくらいだが、それだけのために読む価値があるかと言われると微妙なところ。いっそのことミステリ部分は端からオマケと割り切って読んでしまった方が楽しめるかもしれない。
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posted at 00:27:29
円居挽「コクラセ」読了。架空の求人募集に絡めた告白計画、閉ざされた校舎を徘徊する謎の怪物、そして破局の暴君との対決……叶わぬ恋に身を焦がす依頼人の想いを遂げるため、あらゆる手段を駆使して告白の舞台を整えるグループ「コクラセ」が持ち込まれる突飛な依頼の数々に立ち向かう。
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posted at 14:36:52
同名フリーゲームを完全オリジナルストーリーでノベライズ化したもの。本作もまた最近の円居作品同様、三話構成+αとなっており、加えてその内容もいつも通りのコンゲーム要素てんこ盛りなので、ノベライズ化作品と言えどファンは安心して物語に入っていけるだろう。
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posted at 14:37:21
収録作のうちベストを選ぶなら第一話で、あとがきで作者が語っている通り某作のオマージュは巧くいっていると思う。その一方で作者は読者の裏をかきすぎたとも言っているが逆に第三話は読者の裏をかかなすぎで折角総力戦の様相を示しているにも拘わらず予定調和で終わってしまっているのが物足りない。
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posted at 14:37:56
せめて依頼者と告白相手の接点を描いていれば、もう少し意外性を出せたかもしれない。あと第二話は強引ぶりがかなり目立つ話で、これで強烈なオチがあればまだ良かったのだけど、結局キャラの顔見せに留まってしまったのが残念。
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posted at 14:38:16
山田正紀「長靴をはいた犬」読了。犬男が『女を襲え』といったんだ――劭疝犬神通り魔殺人事件で起訴された男は法廷でそう呟いた。弁護人も無罪を主張。更にその公判中に同じ手口の第二の殺人が起きる。股の犬の噛み痕、長靴の足跡はこの街に澱む「犬神伝説」と関係するものなのか?
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posted at 19:17:40
「神曲法廷」に続く佐伯神一郎シリーズの二作目。前作を読んでいる読者であれば、まず探偵役である佐伯の変貌ぶりに驚かされるが、それ以上に目を惹くのはやはり真犯人を前半部分で明らかにしてしまうという破格な趣向(?)だろう。
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posted at 19:17:51
しかし、だからといって真相まで容易に割れてしまうなんてことは絶対にないと断言できる。というのも目次を見れば分かる通り本作には三つの結末が用意されているのだが、後になればなるほど本格ミステリから解離してホラーとしか思えない構図が立ち現れるようになっている。
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posted at 19:18:10