麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2016年08月10日(水)
市川哲也「名探偵の証明 蜜柑花子の栄光」読了。奇妙なグループに母親を人質にとられた。蜜柑が四つの未解決事件を解き明かさなければ母親の命はない――祇園寺恋から助けを求められた名探偵・蜜柑花子は大阪、熊本、埼玉、高知の順にたった六日間で全国に散らばった四つの難事件に挑むことになる。
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posted at 00:29:24
「名探偵の証明」三部作の完結編。粗筋だけ見ると「ダンガンロンパ霧切」の3巻以降の話を彷彿とさせるが、残念ながら「ダンガンロンパ霧切」のような展開をこの作者に期待するのは酷というものだろう。それはシリーズ読者でなくても最初の人体発火事件を読めば否応なしに思い知らされることになる。
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posted at 00:29:33
以降、人間消失、ダイイングメッセージ、アリバイ物と事件が続くが、そこで行われる推理はどれも杜撰の一言に尽きる。それは四つの事件の裏に隠されたどんでん返しすらも例外ではなく、挙げ句の果てには杜撰だからこそ探偵が助かる流れに呆れを通り越して思わず笑ってしまった。
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posted at 00:30:00
これを作者が狙ってやっているのかどうかは定かではないが、どちらにしろミステリとしては前二作同様(というかそれ以上に)全くお勧めできない作品である。あとどうでもいいことだが、登場人物の一人が使う偽名(戦場ヶ原、暁美、間桐)は寒いだけなのでやめた方がいいと思う。←
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posted at 00:30:15
市川哲也「名探偵の証明 蜜柑花子の栄光」は前作で現実の事件はちゃちいものものと作者が開き直ってしまったためにどう頑張っても事件が面白くならない上に、最後の仕掛けにしても登場人物の一人が「推理よりも想像」が必要と言ってしまっている時点でどうしようもない。
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posted at 08:16:37
佐藤究「QJKJQ」読了。猟奇殺人鬼一家の長女として育った17歳の亜李亜はある日、自宅で兄の惨殺死体を発見してしまう。直後に母も姿を消し、亜李亜は父と共に取り残される。何が起こったのか探るうちに、亜李亜は自身の周りに違和感を覚え始め――。
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posted at 20:36:17
第62回江戸川乱歩賞受賞作。選考委員の有栖川有栖は本作を指して「これは平成の『ドグラ・マグラ』である」と称したとのことだが、個人的には『ドグラ・マグラ』というより『多重人格探偵サイコ』に近いように感じた。
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posted at 20:36:30
故に狭義のミステリを端から期待するものではないが、話の展開にしてもラノベなどでよくある自分探し物の域を出ておらず、乱歩賞としては新しいかもしれないが、物語としてみるなら決して新しいとは言えない(そしてそれは選考委員の辻村深月も選評で指摘している)。
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posted at 20:36:44