麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2016年11月13日
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2016年11月13日(日)
山田正紀「螺旋(スパイラル)」読了。下水処理プールで発見された死体。密室で襲われた精神病理学の権威。地下水道に流された死体の不可解な消失と出現。ありえないアリバイ……贈賄疑惑を追っていた新聞記者の垂水と関口の周りで続発する旧約聖書と符合する不可思議な出来事は何を意味するのか?
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posted at 19:18:57
美少女探偵・風水火那子の兄である林太郎が探偵役を務める本格ミステリの大作。主に贈賄疑惑を追う新聞記者の視点で話が進むため、始まりこそは社会派ミステリの雰囲気があるが、事件が起こり始めると次第に島田荘司ばりの奇想本格にとって変わられるのが面白い。
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posted at 19:19:26
とはいえ本作が島田荘司ばりの奇想本格と決定的に違うのは前代未聞の動機であり、それに伴う構図の反転が実に強烈。そして、それらを成立させるために本作がここまで長大な作品になったのにも充分納得がいく。
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posted at 19:20:05
勿論、奇想本格らしい大掛かりなトリックもちゃんと用意されており、その内容と前述した動機部分がある意味符合しているのも興味深い。また作者ならではの言葉に纏わる仕掛けも健在で、「ミステリ・オペラ」以前の作者の集大成と言っても過言ではない傑作である。
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posted at 19:20:39
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