麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2018年03月29日(木)
麻耶雄嵩「友達以上探偵未満」読了。探偵好きの女子高生コンビ・ももとあおの周囲には奇妙で不可解な謎がたくさん。伊賀の里の謎解きイベントで起きた見立て殺人、夢うつつで聞いた殺人計画、夏合宿で発生した殺人事件――ももの直観力とあおの論理力を生かし、二人は事件を推理していくが……。
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posted at 22:23:58
探偵を目指す女子高生コンビが三つの殺人事件の謎を解く連作ミステリ。一編目の「伊賀の里殺人事件」は元々テレビ番組用に作者が考案した犯人当てを小説化したもので、ネタはともかく映像作品だからこそ何とかなっていた情報量を無理やり詰め込んだせいか読み物としてみるとかなりキツい印象を受ける。
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posted at 22:24:15
逆に二編目以降は最初から小説として考案されたためかだいぶ読みやすく、かつ作者らしいキレッキレのミステリを堪能できる。特に二編目の「夢うつつ殺人事件」はワンアイディアベースの構図の反転と犯人の絞り込みが秀逸で、気持ちよく読者を騙してくれる内容に仕上がっている。
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posted at 22:24:48
そして三編目の「夏の合宿殺人事件」では探偵コンビの背景を描くと共に麻耶作品ではお馴染みの名探偵とは何か?というテーマに踏み込んでおり、それをベースにした推理対決が実に熱い。もし「伊賀の里殺人事件」で気後れしてしまったとしても最後まで読めばこの作者らしい満足感が得られる佳作である。
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posted at 22:25:00
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