麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2018年12月18日(火)
伽古屋圭市「冥土ごはん 洋食店 幽明軒」読了。事故死した女性が恋人と食べるはずだったライスオムレツ、料理人として独立した息子を認められなかった父親の苦い思い出のナポリタン、元夫に毒殺されたと疑う女社長が最期に食べた蟹マカロニグラタン……料理に纏わる死者たちの無念を解決する五編収録。
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posted at 19:27:06
時たま死者たちがやって来る不思議な洋食店を舞台に、死者たちの料理に纏わる謎を解き明かす連作ミステリ。全体的に人情的なほのぼのムードが漂う本作だが、唯一異質と言えるのが毒殺という明確な犯罪を扱った第三話「マカロニグラタンの暗い夜」だ。
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posted at 19:27:19
収録作中ミステリ度が最も高いと言えば聞こえはいいが、その切れ味は鈍く、いまいちすっきりしない犯行計画や動機と相俟ってこの話だけ浮いている印象が否めない。また頁数の都合もあるのか第五話における連作としての纏めがキャラの掘り下げが甘いせいでやや取って付けた感があるのが難。
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posted at 19:27:31
とはいえ軽い読み口で楽しめる連作ミステリとしての基準は充分満たしており、読んでいて思わずお腹が減るグルメ描写も見所の作品である。ちなみにベストを選ぶなら、この舞台設定があるからこそ奇妙な縁に説得力がある第二話「親父とナポリタン」。
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posted at 19:27:50
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