麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2019年07月12日(金)
るーすぼーい/古屋庵「無能なナナ」5巻読了。今回は鶴岡vs変身能力者という趣向だけでなく重力操作の能力者をどうやって殺すかという初心に戻ったような展開あり、しかも後者はこれまでで最もスケールの大きな能力&発動条件なのが楽しい。主人公の立ち位置も明確になり、舞台はいよいよ本土へ……!
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posted at 14:54:40
エラリー・クイーン「真鍮の家」読了。奇妙な招待状に誘われてクイーン警視夫妻が訪れたのはあちこちに真鍮が施された異様な屋敷だった。そこで屋敷の主である老人はクイーン警視の妻ジェシイを含む何の面識もない六人の男女に莫大な遺産を遺したいと提案。その裏にはいかなる謎が隠されているのか?
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posted at 20:44:24
「クイーン警視自身の事件」の後日談として書かれた長編ミステリ。冒険とサスペンスの色が強かった「クイーン警視自身の事件」に対し、本作はいかにもな本格展開ながら、殺人が起こりそうで起こらないもどかしさがあり、それが後に犯人を絞り込む手掛かりとして機能する点が○。
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また本作は目次からも分かるようにフーダニットの他にもホワイダニットやフェアダニットなどの趣向が盛り込まれており更に物語の後半で次々に明らかになる意外な事実の連続が実に楽しい。ただその反面それをやり過ぎたせいで情報の後出し感が否めず最終的な真相がアンフェア気味に感じてしまうのが難。
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エラリー・クイーン「三角形の第四辺」読了。売り出し中の作家デイン・マッケルは厳格勤勉な大実業家の父の浮気をやめさせるため、問題の女シーラに近づいた。ところがデートを重ねるうちに彼の心はシーラの魅力の虜となってしまう。そんな矢先、シーラが自宅で何者かに射殺されてしまい――。
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posted at 20:45:58
男女の愛憎のもつれが引き起こす射殺事件の顛末を描いた長編ミステリ。事件が起こるまでがやや長いものの、一度事件が発生して以降は次々と現れる容疑者と法廷を交えての逆転に次ぐ逆転、そして謎の脅迫者の登場と目まぐるしい展開で読者を物語に引き込んでくれる。
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posted at 20:46:20
特筆すべきは終盤にエラリーが気付くある事実であり、そこから盲点とも言える人物を突き止める手腕が実に秀逸。但しそれ以降の展開は意外性こそあるものの唐突かつ蛇足感が否めず、その前で終わっておいた方が良かったのでは? と思ってしまう。個人的には秀作になり損ねた、何とも惜しい作品である。
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posted at 20:46:31