麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2019年07月23日
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2019年07月23日(火)
雷鈞「黄」読了。中国の孤児院で育ち富裕なドイツ人夫婦の養子となった盲目の青年・馮維本は中国で起きた六才の少年が木の枝で両目をくり抜かれる事件の真相を暴くべくインターポール捜査員の温幼蝶と共に事件現場となった村を訪れる。目が見えない代わりに鋭い直感と判断力を持つ馮維本の推理は……?
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posted at 22:44:35
第四回島田荘司推理小説賞受賞作。本作でまず目を惹くのは帯や冒頭に書かれている「この小説には一つ叙述トリックが含まれている。ご注意を。」という文言だが、正直それがバラされているからと言って本作の評価にはさして影響はないだろう。
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posted at 22:44:48
また訳者あとがきによると本作で主人公が探る事件は実際に中国で起きたものだそうだが、その真相の方はさほど驚くべきものではない。では本作の見所は何かと言えば作者が好きな作品を彷彿とさせる(訳者あとがき参照)大掛かりなトリックと更にその裏に隠された人間ドラマと直結したある仕掛けである。
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posted at 22:44:59
特に後者に関しては徹底したミスディレクションもさることながら、探偵役に解かせる理由がこれ以上ない形で用意されているのがいい。個人的には帯の裏面にある「歴代島田賞受賞作の最高傑作」という謳い文句には異論があるものの、本作がよく考え抜かれた傑作であるのは間違いない。
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posted at 22:45:09
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