麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2019年07月27日
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2019年07月27日(土)
エラリー・クイーン「ドラゴンの歯」読了。友人のボーと共に私立探偵社を開業したエラリーのもとに財界の大物カドマス・コールがやってきた。将来事件を委嘱すると言って巨額の契約金を払った彼は数日後ヨットで謎の死を遂げる。更に残された遺産を相続する二人の姪を巡って奇妙な事件が相次いで……。
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posted at 20:51:02
クイーン中期の長編ミステリ。クイーン作品の特徴として序盤の人間関係の説明にやや取っ付きにくさがあるが、その点に関しては本作は実に分かりやすいと言っていいだろう。但し約二百頁くらいにならないと明確な殺人事件が起こらないので人によってはヤキモキするかもしれない。
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posted at 20:51:58
犯人の正体を巡って二転三転するプロットはかなり錯綜しているが、決め手となるロジックは意外とシンプルだったりする。だがそれ以上に驚かされるのは中盤においてエラリーが演じていたある役割と、犯人に突き付けられる第三の証拠に纏わる大胆な伏線である。
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posted at 20:52:08
それ以外にも本作には実に多くの伏線が張り巡らされており、それらを見付け出すのも本作の醍醐味の一つだろう。また最後に明かされるエラリーのある心遣いは粋の一言に尽きる。基本的に本作はエラリーよりも相棒のボーの方が目立っているが、実はエラリーのさりげない役者ぶりも楽しい秀作である。
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posted at 20:52:30
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