麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2019年10月05日(土)
片里鴎「異世界の名探偵 1 首なし姫殺人事件」読了。剣と魔法の異世界に転生したミステリマニアの俺は王都の名門校に入り王から表彰を受けるほど優秀な成績を収めた。だがその表彰式の最中、惨劇は起きた。密室状態の聖堂で聖女の生まれ変わりと言われるヴィクティー姫の首なし死体が発見されたのだ。
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posted at 12:10:29
名探偵に憧れた主人公が剣と魔法の世界に転生し、そこで起きた不可能犯罪にロジックで挑むファンタジー本格ミステリ。本作が秀逸なのは何といってもファンタジー的な現象を全てロジックに組み込んでいる点であり、そのための世界観や魔術のルールの作り込みも実に抜かりがない。
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posted at 12:10:43
また更に念が入っているのはファンタジー世界の住人にロジックが受け入れられるような土壌をしっかり作り上げた上でそれを実現している点であり、その時点で本作がなんちゃってファンタジーが多い異世界転生物とは一線を画しているのは明白である。
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posted at 12:10:52
それでいて異世界転生物のお約束(?)とも言える、異世界転生した主人公が持ち前の魔術の才能と前世からの知識や記憶を活かして王都の名門校に入り、表彰式を受けるまでの流れすらも本格ミステリとして計算ずくなのだから正直恐れ入る。
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posted at 12:11:00
加えて本作には「読者への挑戦」が用意されており、真相もそれに相応しいロジックの積み重ねと大胆な伏線に裏打ちされている。何より本作は異世界転生物でしか描けない事件と解決をやっている点が素晴らしく、そういう意味では今だからこそ生まれた傑作と言っていいだろう。
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posted at 12:11:07
「ジョーカー」観了。理不尽な抑圧からの解放、そして象徴へ。思ったよりも静かな映画で、最初はジョーカーに感情移入させるように見せつつも途中から妄想と現実の境目をあえて曖昧にすることで観客との距離感をおく作りと、バットマンファンだからこそ楽しめるブルースとの絡ませ方が実に巧かった。
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posted at 20:44:00