麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2020年03月12日(木)
その他、松尾由美「紙の舟が運ぶもの」は時代小説ならではの日常の謎とファンタジー要素の組み合わせが不思議な余韻を生み出している佳品。門前典之「猿坂城の怪」は密室殺人と河童(?)の謎を扱った、良くも悪くも作者の近作「エンデンジャード・トリック」と同じ感想を抱かせる一編である。
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posted at 23:51:36
そして、この本格ミステリと時代小説をバランスよく融合させているのが高橋由太「大奥の幽霊」で、大奥という舞台設定を活かした捻りのきいたプロットと時代小説を最も書き慣れている作者だからこその情感が実に素晴らしい。
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posted at 23:51:27
一方、時代小説として選ぶなら山田彩人「安土の幻」で、一人の絵師が今はなき安土城が建てられた意図に迫るというロマンに満ちた物語をベースに兵糧攻めの城からのスリリングな脱出劇や魅力的な姫とのやり取り、そして歴史物ならではの外連味ある意外性など読んでいて楽しいエンタメ特化な内容がいい。
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posted at 23:50:58
「落日のコンドル」や「夕陽はかえる」とリンクした設定で首のないイタチの死骸と人間の生首、天守と相撲(!)を取ったとしか思えない死体などやりすぎと言わんばかりに謎を詰め込んだ本作はバカミストリックの連打と奇想もさることながら、意外と犯人を絞り込むロジックが巧く決まっているのが○。
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posted at 23:50:49
タイトルにある通り、城で起きる事件をテーマにした五人のミステリ作家による全編書下ろしの時代ミステリアンソロジー。本格ミステリとして評価するか、それとも時代小説として評価するかでベストは変わってくるが、とりあえず本格として推すなら、やはり霞流一「富士に射す影」になるだろう。
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posted at 23:50:28
二階堂黎人編「御城の事件 東日本編」読了。江戸城大奥に出没する赤子の幽霊、密室状況の死と河童の目撃談、駿河国のとある城で見付かる首のないイタチの死骸と人間の生首……東日本各地の城を舞台にした事件を高橋由太、山田彩人、松尾由美、門前典之、霞流一の五人のミステリ作家が描く。
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posted at 23:49:14