麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2020年03月26日(木)
そしてトリを飾る四編目「赤い雨」は世界各地に降り注いだ赤い雨によって人間を含む生物が絶滅の危機にある未来社会を描いたSFでありつつも二転三転する法廷劇を盛り込み、伏線を見事に回収しながら絶妙な余韻も残す幕引きはさすがの一言。極上のエンタメが読みたい人には打ってつけの作品集である。
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続く三編目の表題作では仁木悦子「赤と白の賭け」を思わせる絶体絶命の状況から人間の本性を浮き彫りにさせる切れ味鋭いサスペンスで魅せる一方で、なぜ作者が十八年という時を隔てて同じ状況に陥った二人の男の視点で描いたのか、その理由が分かる捻りに捻ったオチが実に秀逸。
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むしろ作者の本領発揮と言えるのは二編目の「呪文」からであり「新世界より」の刊行直後に書かれただけあって、その共通点が窺えるのもさることながら、何よりSFと呪いという正反対とも言える要素を奇跡的に融合させた手腕は驚嘆に値する。
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ノンシリーズ物の四編を収録した作品集。全編ハズレなし――と言いたいところだが、一編目の「夜の記憶」は作者が「黒い家」で本格的にデビューする前に書かれたものだけあって、今の貴志作品とはだいぶ毛色が異なり、人によってかなり好みが分かれるだろう。
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貴志祐介「罪人の選択」読了。妻を寝取った男の前に夫が出したのは一升瓶と缶詰。一方には猛毒が入っている。もしどちらかを口にして生き延びられたら男は許されるという。果たして正解は? 表題作を始め、ミステリ、SF、ホラーなどバラエティーに富んだ四編を収録。
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posted at 20:39:43