麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2020年04月14日(火)
そしてトリを飾る二階堂人「帰雲城の仙人」(これもまた「忍者大戦 黒ノ巻」に収録された短編の続編)は他の四編と比べると本格ミステリとしては弱いものの、その代わりにこれでもかと注ぎ込まれた伝奇バトルと邪馬台国(!)のトンデモ真相でバランスを取った快作である。
タグ:
posted at 18:16:32
その他、森谷明子「ささやく水」は水のない場所で溺れ死んだ男という魅力的な謎と舞台設定を活かした真相、それに加えてある人物のロマン溢れる秘密と幕切れが秀逸。また黒田研二「幻術の一夜城」は有名な一夜城の謎を扱いつつも、ハッタリの効いた家康の仕掛けたトリックと史実との繋げ方がいい。
タグ:
posted at 18:16:02
次点は安萬純一「影に葵あり」で、「忍者大戦 黒ノ巻」に収録された短編の続編という形で繰り広げられる忍同士の死闘と、切断された両腕だけが残された謎を始めとした本格ミステリとしての仕掛けの絶妙なブレンドは、作者が完全にこの分野で才能を開花させたことの証左と言えるだろう。
タグ:
posted at 18:15:42
ベストは岡田秀文「小谷の火影」で、籠城戦の最中に次々と起きる事件はホワットダニットさながらの様相を示しており、そこに戦国時代ならではの緊張感ある駆け引きを盛り込んだ後に待ち受ける、時代小説を熟知した作者だからこその史実を完全に逆手に取った真相には唖然となること請け合いである。
タグ:
posted at 18:15:14
城で起きる事件をテーマにした全編書下ろしの時代ミステリアンソロジーシリーズ第二弾。先に出た〈東日本編〉もなかなか粒揃いの作品集だったが、本作もそれに負けず劣らずの高いクオリティーを維持しており、特に本格ミステリとして見た場合はこちらの方に軍配が上がるだろう。
タグ:
posted at 18:14:43
二階堂黎人編「御城の事件 西日本編」読了。一夜にして築かれた城の真相、籠城戦の最中に起きた不可解な事件、水のない場所で溺れ死んだ男、切断された両腕だけ残して消えた曲者……西日本各地の城を舞台にした事件を黒田研二、岡田秀文、森谷明子、安萬純一、二階堂黎人の五人のミステリ作家が描く。
タグ:
posted at 18:14:15