麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2020年12月20日(日)
小林一星「シュレディンガーの猫探し2」読了。東高の文化祭・七夕祭の直前、空から光と共に届いたのは暗号文で書かれた「東高五十面相」からの予告状。それは死んだ飛鳥姉さんが過去に起こした事件の模倣だった。七夕祭を舞台に続発する謎の盗難事件を巡り、新たな探偵と魔女の知恵比べが始まる。
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posted at 13:20:22
謎の神秘性を守るために探偵よりも先に真相に辿り着き、それを基にした工作によって探偵の推理を潰す「迷宮落としの魔女」の活躍を描く「シュレディンガーの猫探し」シリーズの二作目。しかしながら物語としては前作と完全に繋がっているため、必ず前作から先に読むことをお勧めしたい。
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posted at 13:20:57
前作では「迷宮落としの魔女」の設定にメフィスト賞作品を思わせる本格ミステリの多様性を窺わせつつ探偵と魔女の知恵比べを中心に描いていたのに対し本作では一転して粗筋からも分かる通り「クドリャフカの順番」のような青春ミステリメインで描いているので人によっては戸惑いを覚えるかもしれない。
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posted at 13:21:18
正直に言えば「迷宮落としの魔女」の設定と青春ミステリという組み合わせはかなり相性が悪く、加えて詰め込みすぎて余裕のない展開はややもすると読者に悪印象を与えかねないだろう。しかしながら、そこまでして作者がやりたかったものは分からなくはないし
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posted at 13:21:46
(但しそこまでやっておいて過去の事件の犯人の動機に踏み込まなかったのは釈然としないものがあるが)その相性の悪さを作者自身も理解しているのか、物語終盤には倉阪鬼一郎を思わせる仕掛けを盛り込むなど、この探偵役ならではのケレン味ある見せ場を用意したりしてフォローしている。
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posted at 13:22:19
作者がシリーズを今後どう展開させていくのかは不明だが、本作に限って言えば前作の延長線上ではなく、あくまで主人公が抱えた問題に決着をつけるためにあえて青春ミステリという枠組みを用いたと捉えるべきかもしれない。
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posted at 13:22:44
辻室翔「ナゾトキ女とモノカキ男。 未来を写すカメラと人体消失」読了。趣味であらゆる道を極めるところから史上最強のアマチュアという異名を持つ変人少女・未十士早來。そして今は謎解きが趣味の彼女は「未来を写すカメラ」と作家を夢見る僕をお供に巷を騒がす都市伝説「人体消失事件」の謎に挑む。
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posted at 16:05:00
帯によると本作は「多趣味すぎる天才少女と作家を目指す凡才少年の奇妙な学園青春ミステリー」とのことだが、結論からいうと本作はミステリーではない。というのも本作で出てくる謎のほとんどは全て“超理具”と呼ばれる不思議な道具の仕業で終わってしまうからだ。
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posted at 16:05:18
しかもタチが悪いのは何の前触れもなしに次々とドラえもんの秘密道具並みのお手軽さで“超理具が出てくる点であり、ミステリを期待して読んだ読者は正直興醒めもいいところである。更にヒロインも何でもありの超人設定とあっては端からミステリをやる気がないと言われても仕方がないだろう。
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posted at 16:05:43
ただ終盤、ちょっと意外な事実が明かされるものの、折角のサプライズも何のルールもなしにやったのでは意味がない。あとがきによると担当編集には「この作品はミステリです」と言われたとのことだが編集は勿論、作者もミステリというものを根本的に勘違いしていると言わざるを得ない作品である。
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posted at 16:05:55