麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2021年04月08日
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2021年04月08日(木)
平居紀一「甘美なる誘拐」読了。ヤクザの下っ端二人組・真二と悠人の冴えない日常はある日、他殺体を発見したことで変わり始める。一方、下町で自動車部品店を経営する植草父娘は地上げ屋による嫌がらせで廃業に追い込まれかけていた。更に宗教団体・ニルヴァーナでは教祖の孫娘が誘拐されて――。
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posted at 20:16:33
第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作。タイトルと帯の「誘拐ミステリーの新機軸」という謳い文句から誘拐がメインの作品と思うかもしれないが、その誘拐が起きるまでが長く、しかも誘拐以外の要素の方が多いので正しくは誘拐要素もある作品と考えた方がいいかもしれない。
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posted at 20:17:00
誘拐部分はそれなりに練られてはいるものの、作者がやろうとしているのが端からあるものを狙ったコンゲーム小説なのが明白かつ他のエピソードがどう繋がるのかが展開からある程度読めてしまうため、意外なはずの真相が「ああ、やっぱりそうなるよね」というただの辻褄の確認作業でしかないのが難。
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posted at 20:17:29
加えて本筋とは関係ない、明らかにいらない要素(仮にミスディレクションとして入れたとするなら雑と言わざるを得ない)があるのも気になる。キャラが立っていて小説としてはこなれている反面、ミステリとしての粗がかなり目立ってしまっているのが残念な作品である。
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posted at 20:17:51
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