麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
Favolog ホーム
» @mysteryEQ
» 2021年04月10日
並び順 : 新→古 | 古→新
2021年04月10日(土)
羽生飛鳥「蝶として死す 平家物語推理抄」読了。平清盛の配下である童子・禿髪はなぜ惨殺されたのか? 首のない五つの死体からどうすれば探している人物を特定できるのか? 帝の庇護下にあった寵姫をどのようにして毒殺したのか? ……第15回ミステリーズ!新人賞受賞作「屍実盛」含む五編を収録。
タグ:
posted at 13:48:22
源平の争乱を背景に平清盛の異母弟にして一族の裏切り者・平頼盛が不可思議な謎に挑む連作歴史ミステリ。タイトルにもなっている「蝶として死す」は探偵役である平頼盛が目指す生き方であり、それが事件を通して丹念に描かれている。
タグ:
posted at 13:48:42
収録作はいずれもこの時代ならではの謎を扱っていて興味深いが、一番の見所はその謎よりもそれらが解かれたことにより初めて見えてくる企みに満ちた背景にあり、謎解きよりもむしろコンゲームの要素が強い。しかしながら策謀が当たり前の時代背景を考えると、そうなるのは必然なのかもしれない。
タグ:
posted at 13:49:03
ベストを挙げるなら「葵前哀れ」でシンプルながらも盲点をついた毒殺トリックと史実を絡めてその後の展開を予感させる結末が○。またそれまで探偵役だった頼盛のある企みに迫る「六代秘話」も連作の纏めとして申し分ない。本作は事件から見えてくる様々な策謀を通して頼盛の生き様を描いた秀作である。
タグ:
posted at 13:49:20
スポンサーリンク