麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2021年06月03日(木)
だがそれ以上に印象深いのは各編で回収されなかった謎に決着をつけた四編目でなぜ作者がこの設定で書こうと思ったのかその答えとも言うべき無間地獄に苦しむ者の悲痛なる叫びと恐るべき執念には思わず嘆息せずにはいられないだろう。本作は万人向けではないが作者の新境地的力作であるのは間違いない。
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posted at 23:05:08
ミステリとしてみると全編時代設定を活かした謎の演出が巧みであり、例えば二編目は某ラノベミステリとネタがやや被っているものの持ち込まれた首から敵将を探す被害者当てとも言える趣向が興味深いし三編目はこの時代ならではのロジックによる犯人探しと犯人を追い詰めるために仕掛けられた罠が秀逸。
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posted at 23:04:36
しかしながらいつ織田軍が攻め込んでくるとも知れぬ緊迫状況の城で起こる事件とその城に幽閉された軍師として名高い黒田官兵衛が謎を解くことを求められる展開は異色の安楽椅子探偵物として面白く(と言っても官兵衛はヒントを与えるのみだが)取っ付きにくい文体を我慢して読む価値は充分あるだろう。
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posted at 23:04:01
信長に叛旗を翻した荒木村重が立て籠る有岡城で起きる不可解な事件を描いた作者初の時代ミステリ連作。戦国時代が舞台ということもあって本作は徹頭徹尾いかにも時代小説らしい硬質な文体で書かれており、これまでの読みやすい米澤作品に慣れているとやや取っ付きにくさを覚えるかもしれない。
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posted at 23:03:35
米澤穂信「黒牢城」読了。誰も近寄れぬ納戸で射殺された人質、顔の分からぬ敵将の首と手柄の行方、無辺を殺した内通者探し、そしてそれらの事件の裏で暗躍せし者……織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重とその村重に囚われた黒田官兵衛。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む?
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posted at 23:02:48