麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2021年10月29日
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2021年10月29日(金)
太田忠司「鬼哭洞事件」読了。私立探偵・野上英太郎に27年前に消えた母と妹の捜索を依頼した男が何者かに殺害された。彼の出身地・鳶笊村へ向かった野上と助手の狩野俊介は男の父が住まう洞窟内に建てられた奇怪な屋敷を訪れる。そこで二人が出会ったのはもう一人の“名探偵”と新たなる殺人だった。
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posted at 15:48:17
少年探偵・狩野俊介シリーズの十六作目にしてシリーズ誕生30周年記念作。洞窟内に建てられた奇怪な屋敷に、村に伝わる謎めいた神隠しの伝承といった設定は魅力的なものの肝心の事件の方がかなり小粒で、しかも不可能状況を演出したことが却って真相の肩透かし感に拍車をかけてしまっているのが難。
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posted at 15:48:35
洞窟内に屋敷を建てた理由がきちんと用意されているのはいいがどうせならもっと屋敷の構造を活かした大掛かりなトリックが見たかった。とはいえこのシリーズのもう一つの見所である狩野俊介の成長物語としては○で、もう一人の“名探偵”と対比させることで俊介の探偵としての葛藤を巧く描き出している。
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posted at 15:48:52
本格ミステリとしてみると些か物足りなさが否めないが、俊介が自分とは全く異なるスタンスの名探偵と出会ったことで生まれた問題をどう乗り越えていくのかという点でシリーズ読者には見逃せない作品である。
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posted at 15:49:08
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