麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2022年01月25日(火)
細音啓「神は遊戯に飢えている。4」読了。世界規模の帰還困難者が多数発生している迷宮ゲーム。完全攻略のためにはラスボスの撃破が必要にも拘わらず、このダンジョンのラスボスであるはずの神は既に死んだ状態。一見、手詰まりとなった攻略の中、フェイとレーシェたちは完全攻略へと突き進む。
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posted at 04:32:57
神々が考案した様々なゲームに挑むファンタジー頭脳戦シリーズの四作目。前作から始まった恐るべきクソゲーもといバグゲーである迷宮ゲームの攻略が今回のメインだが攻略の方向性に関してはさして意外性はなく、どちらかというとそのために設定された条件をどうクリアしていくかが読み所となっている。
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posted at 04:33:17
とはいえ、その過程はやはりクソゲー感が否めず、いつもの頭脳戦とのギャップが逆に面白い。加えてクソゲーだからこそ新たに加わった無敗ちゃんことウロボロスの無茶苦茶なキャラが引き立っている点も○。その一方でさりげなく盛り込まれた本筋の物語に関わる重大な伏線も見逃せない巻と言えるだろう。
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posted at 04:33:49
メグリくくる「暗殺者は黄昏に笑う 1」読了。かつて医者だった荻野知聡は異世界転生時に「暗殺者」の能力を授けられ、遺体の検視を行う傍ら復讐屋として助手の少女ミルと共に日々を過ごしていた。だがある日、知聡の許に持ち込まれた子供の変死体を機に怪事件が続発。彼もまた巻き込まれることに……。
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posted at 13:29:56
第8回オーバーラップ文庫大賞《金賞》受賞作。本作は一応異世界転生物にカテゴライズされるもののそちらの要素は薄めで(もしかしたら今後のシリーズ展開で変わってくるのかもしれないが)、どちらかと言えば普通にダークな雰囲気のファンタジーミステリとして楽しめる内容になっている。
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posted at 13:30:15
なお構成としては連作に近く、作中で幾つか起こる無関係と思われた事件が最終的に一つに繋がるという趣向はミステリの定番ではあるものの本作のようなファンタジー作品では割りと珍しいように思う。最終的にどう繋がるかもさることながら個々の事件では墓荒らしの話が設定の意外性もあって出色の出来。
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posted at 13:30:48
ただ一方で事件の結末はダークな作品というのもあってかほとんどが後味が悪く、人によって大いに好みが分かれるところだろう。とはいえ、それを差し引いてもファンタジー設定を活かした事件の見せ方と物語の構成力は充分見るべきものがある良作である。
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posted at 13:31:02