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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2013年12月17日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月17日

深水黎一郎「世界で一つだけの殺し方」読了。少女が訪れた地方都市で警察に追われたスリが池の上を走り、指名手配写真が一瞬に消え、トンネルを抜けた列車が半分になる不思議な現象が続発する「不可能アイランドの殺人」、動物園でのピアノリサイタル中に象が人を殺す「インペリアルと象」の二編収録。

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posted at 22:30:49

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月17日

「ジークフリートの剣」以来の、久々の芸術探偵シリーズの新作はタイトルにもあるような、かなり変わった殺し方をテーマにした中編集。「不可能アイランドの殺人」は粗筋にあるような不可思議な現象に目がいきがちだが、生憎この作品のメインはそこではない。

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posted at 22:31:24

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月17日

この作品のメインである殺害方法については逆転の発想ともいうべきものでなかなか面白いが、それ以上に感心したのは手掛かりの隠蔽法である。木の葉は森に隠せと言うが、こういう隠し方もあるのかというのが目から鱗だった。

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posted at 22:31:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月17日

一方「インペリアルと象」もまた凶器の正体を巧みに隠蔽しており、それが明らかになることにより犯人も分かるというハウダニットがフーダニットに直結する仕掛けが実に秀逸。本作はこれまでの作品同様、隠蔽というテクニックに作者の並々ならぬ拘りが感じられる良作である。

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posted at 22:33:16

2013年12月18日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月18日

黒田研二「青鬼 復讐編」読了。あの惨劇から一週間後。シュンは惨劇の舞台である町外れの洋館〈ジェイルハウス〉へ近付かないようクラスの仲間たちに訴えるがそれも空しくひろし、卓郎、美香、たけしの四人が再び館を訪れてしまい青い肌の怪物に襲われる羽目になる。果たして生還できるのは誰なのか?

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posted at 22:51:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月18日

黒田研二による同名の人気フリーゲームのノベライズ第二弾。前作に引き続きミステリ要素がないわけではないが正直微妙。これを盛り込むことによりある人物のゲスぶりが際立つものの、作品世界そのものに仕掛けが凝らされていた前作に比べると、どうしても小粒感が否めない。

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posted at 22:51:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月18日

またオチに関しても伏線があからさま過ぎて、恐らく読者の大半が途中で読めてしまうのではないだろうか。むしろ予定調和として割り切ってしまった方がいいかもしれない。一応あとがきを見ると次回作を匂わせてはいるので、願わくは次こそはトリックメーカーのクロケンらしい内容を期待したい。

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posted at 22:52:06

2013年12月21日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月21日

伽古屋圭市「帝都探偵 謎解け乙女」読了。ホームズに憧れ名探偵になることを宣言した令嬢とお抱え俥夫が巻き込まれる事件の数々。死んだ友人から届いた手紙。密室から消えた西郷隆盛像。未来から来たと主張する男。一年前に密室で焼死した筈の夫の出現。更に二人に纏わるある事件も関わってきて……。

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posted at 00:51:48

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月21日

大正時代の帝都を舞台に名探偵を目指すお嬢様とお抱え俥夫のコンビが数々の難事件に挑む連作短編集。各事件の真相自体は他愛ないものばかりだが、手掛かりの提示の仕方にこなれた印象を受ける。唯一例外なのは「魔炎の悪意」で、ありがちな話に一捻り加えた展開や、犯人が事件を起こした動機が面白い。

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posted at 00:52:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月21日

但し連作としての纏めが少々いただけない。まずこれをやるには明らかに描写不足であり、そのせいで最終話からの展開がどうにもぴんとこない。加えて最後に明かされるある事実に関しても、これを出した段階である程度予想できてしまうのが難。

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posted at 00:53:29

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月21日

どちらにしろバレバレであるなら、むしろ丁寧に描写した上でバレバレな方が良かったように思う。

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posted at 00:53:47

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月21日

岡田秀文「本能寺六夜物語」読了。「本能寺の変」より三十余年、山寺に集められた六人の男女によって語られる六夜物語。様々な形で「本能寺の変」に関わった彼らの話は、やがて事変の裏に隠された驚くべき真実をも明らかにする。彼らは一体何に関わり、何を知ってしまったのか?

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posted at 17:21:28

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月21日

本作の粗筋をみると全編に亘って「本能寺の変」の真実に迫っているかのように思えるが、実際真実に迫っているのは第一話「最後の姿」と最終話「本能寺の夜」の二編のみで、あとは人情話だったり、ホラーだったりとバラエティに富んだ内容となっている。

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posted at 17:21:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月21日

一応最終話で明かされる「本能寺の変」の真実にしても歴史の新解釈としての面白さはあるものの、ミステリ的な読みどころはあまりないだろう。むしろミステリとしてはコンゲーム的な面白さのある第二話「ふたつの道」の方を推したい。

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posted at 17:22:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月21日

ただ個人的な好みで選ぶなら信長のお気に入りである森蘭丸を秘かに想う一人の女中を描いた第五話「近くで見ていた女」。その重すぎる愛には思わずウップオエップとなること請け合いで(爆)オチも女の独り善がりぶりがよく出ていて○。全体的にミステリと思わずに読んだ方が楽しめる短編集である。

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posted at 17:22:39

2013年12月23日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月23日

水野泰治「吉原遊廓2039年の殺人」読了。平成51年東京。人間に長寿と健康を齎す王乳の開発に貢献した和久努(ゆめ)太郎総裁が行方不明になり、それから間もなく国際特殊観光地区として江戸時代の遊廓を再現した吉原で怪人21面相を名乗る人物による爆殺事件が発生。二つの事件の繋がりとは?

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posted at 18:51:31

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月23日

微妙。一応物語としてはそれなりに纏まってはいるものの、正直この世界観に関しては大いに疑問の余地あり。まずこの近未来設定で吉原遊廓を再現する必然性があまり感じられないし、かといってそれがミステリの仕掛けとして活かされているわけでもない。

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posted at 18:52:01

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月23日

単に作者の趣味に過ぎず、故に異世界本格的なものを期待するとかなりガッカリすることになるだろう。とはいえ普通のミステリとしてみても、作者が読者に謎を解かせる気がないとしか思えない展開は興醒めの一言。端からオヤジ趣味の近未来サスペンスと割り切って読むのが吉な作品である。

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posted at 18:52:31

2013年12月26日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月26日

田代裕彦「魔王殺しと偽りの勇者2」読了。百年に一度復活する大魔王を倒したと主張する四人の中から本物の勇者を探し出す旅を続ける王宮戦士のエレインと魔族の青年・ユーサー。残る勇者候補は不死身と噂される傭兵とかつて王に仕えていた大魔導師。四人全てに話を聞き終えた時明らかになる真相とは?

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posted at 13:20:10

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月26日

偽物の勇者の中から本物の勇者を探すファンタジー本格の完結編。一巻の時点でフーダニットだけでなく世界の謎にまで踏み込んでくれそうな気配はあったが、その予感は間違っていなかった。フーダニットとしてみると勇者候補の嘘を暴くという一連の流れが勇者の正体の絶妙な煙幕にもなっている点が巧い。

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posted at 13:20:48

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月26日

そうして暴かれた勇者候補の秘密が魔王の謎を解くヒントとして繋がる構成も秀逸だが、何よりも全ての真相が魔王と勇者という王道の設定を逆手にとった発想からきているのが素晴らしい。その後の決着のつけ方も申し分なく、伏線と構図の妙を楽しみたい読者には打ってつけな秀作と言っていいだろう。

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posted at 13:21:15

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月26日

法条遥「バイロケーション スプリット」読了。料理人で殺し屋の佐和は幼い頃からもう一人の自分である「バイロケーション」と和解していた。だがある日、完全に情報を共有していたはずの「バイロケーション」が勝手に殺人の依頼を受けた後に失踪する。ターゲットは一体誰なのか?何故姿を消したのか?

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posted at 22:51:16

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月26日

作者の処女作「バイロケーション」の映画化を受けて書かれた続編。映画の設定を逆輸入したからなのか、前作に比べると全体的にキャラや物語が悪い意味で漫画っぽいのに加え、徹頭徹尾先の展開が読めてしまうのが気になる。

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posted at 22:51:28

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月26日

酷い言い方をするなら前作の内容を物凄く薄めたような印象で、一応前作との繋がりはあるものの、それが逆に本作のガッカリ感に拍車をかけている。続編を出すなら出すで、もっと練り込んだものを読ませてほしかった。

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posted at 22:51:58

2013年12月30日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月30日

碇卯人「杉下右京の冒険」読了。ドラマ「相棒」のオリジナル小説第二弾。三宅島で不審死した釣り人を巡る「紺碧の墓標」、韓国で博物館館長が目撃したUFOの正体に迫る「野鳥とUFO」の二編収録。

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posted at 17:35:50

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月30日

本作に収録された二編とも野鳥が事件のキーを握っている他に、事件性があるかどうか分からない出来事から意外な構図が明らかになる構成になっているが、どうも「紺碧の墓標」に関しては丁寧に描き過ぎたせいか、途中で真相がほとんど読めてしまうのが難。

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posted at 17:36:28

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月30日

その一方で「野鳥とUFO」は「紺碧の墓標」に比べるとバランスが良く、加えて事件の背景に韓国の社会情勢を違和感なく取り入れているのも○。突出した内容ではないものの、堅実に纏まった一編である。

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posted at 17:37:16

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月30日

蓮見恭子「拝啓 17歳の私」読了。空手部に所属する女子高生たちの日常に潜む謎の数々。校内の空手大会応援ポスターが何者かに破かれる「被写体は初夢の彼方に」、存在しない野球部員の謎「炎暑の怪談咄」、空手部員の盗撮事件「花曇りの頃の憂鬱」など六編収録。

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posted at 17:37:31

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月30日

「本格ミステリー・ワールド2014」の黄金の本格ミステリー座談会で本作が問題作として挙げられていたので読んでみたのだけど、結論から言うとどこが問題作なのかよく分からなかった。勿論問題作である理由は説明されていたが、そのタイプの本格は別に本作に限った話ではない。

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posted at 17:37:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月30日

座談会ではトリックのためのトリックが駄目という話だったが、個々の謎にある仕掛けを絡めて意外性を出すのはよくあることだし、一番のメインである連作の仕掛けにしても、それが明かされることにより、ちゃんと物語に広がりを与える結果に繋がっている。

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posted at 17:38:03

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年12月30日

とはいえ短編の出来にばらつきがあるのが難ではあるものの、連作の仕掛けを考えるとそこまで求めるのは少々酷な気もする。むしろ自分としては問題作ではなく、テクニカルな連作本格ミステリの秀作として本作を評価したいと思う。

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posted at 17:41:58

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