麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2016年02月14日(日)
「残穢 住んではいけない部屋」観了。思っていた以上に本格ミステリだった。特にあるシーンと繋がった時の快感が正にそれで全体的に良かったとは思うが、だからこそショボいCGとラストの蛇足感が気になった(むしろCGを一切使わない方が良かったのでは)。あと平山夢明が癒しキャラだった。←
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posted at 20:57:18
2016年02月10日(水)
ユーモアと警句に彩られた収録作はいずれも殊能将之らしさ全開であり、作者のファンは元より、作者のファンでなくてもその魅力の虜になるであろう可能性を十二分に秘めている。どれも甲乙つけがたいが個人的には映画好きだった作者のセンスが最も感じられる「鬼ごっこ」が好みだった。
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posted at 22:09:53
作者が「ハサミ男」でデビューする前に書かれた習作三編に「ハサミ男」が出版されるまでの顛末を綴った私小説「ハサミ男の秘密の日記」を収録した短編集。正直言うと出来はあまり期待していなかったのだけど、いざ読んでみたら、これが普通に面白くて驚いた。
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殊能将之「殊能将之 未発表短篇集」読了。犬恐怖症の男が隣人とその飼い犬の様子がおかしいことに気付く「犬がこわい」、凶暴な男達が繰り広げる命がけの遊戯「鬼ごっこ」、死んだ妻を甦らせようとした男とその友人が巻き込まれた不可思議な出来事「精霊もどし」など作者の没後に発見された四編収録。
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posted at 22:09:25
とはいえ事件の構図はそれなりに考えられているし、イジメというテーマありきの物語としてはよくできている。あくまでミステリ風の青春小説として読んだ方が楽しめる作品である。
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第22回電撃小説大賞〈大賞〉受賞作。読み始めは文章に色々引っ掛かるところがあるが、物語を引っ張る力がそれを補ってくれる。内容紹介や帯の推薦文を見るといかにも構図の反転物のミステリっぽいが、事件の真相は予測の範疇に過ぎないため、ミステリを期待して読むと肩透かしを覚えるかもしれない。
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posted at 10:51:38
松村涼哉「ただ、それだけでよかったんです」読了。ある中学校で一人の男子生徒Kが自殺した。『菅原拓は悪魔です』という遺書を残して。だがKは人気者の天才少年で菅原拓はスクールカースト最下層の地味な生徒だった。悪魔と呼ばれた少年がその物語を語り始める時、驚愕の真実が浮かび上がる。
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posted at 10:51:16
全六話からなる安楽椅子探偵物の連作ミステリ……なのだけど、収録作のほとんどがミステリよりも作者らしい黒い笑いの方が強いため、謎解きがあってもあまりミステリを読んだ感じがしないのが難。とはいえ連作としての纏めに関しては前例があるものの、ちゃんとミステリしていると言えるだろう。
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posted at 04:19:48
小林泰三「安楽探偵」読了。熱狂的ファンの中年男に執拗に真似される恐怖を語る人気アイドル。何者かに太る薬を盛られていると主張するダイエットマニアの女。客が持ち込んだ食材を調理する風変わりな店で消えた娘を探してくれと訴える夫婦……事務所から一歩も出ないものぐさな探偵の推理とは?
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posted at 04:19:24
2016年02月07日(日)
私立探偵・三影潤シリーズの短編集。収録作はいずれも何気ない小道具からの気付きが巧く、中でも表題作はその気付きの連続によって事件の様相を何度もひっくり返してみせる展開が素晴らしい。また、なんだかんだで事件に関わってしまう三影潤の人の良さも魅力の作品である。
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posted at 22:34:40
仁木悦子「夏の終る日」読了。浮気調査の依頼人が巻き込まれた殺人事件。依頼人の無実を信じて私立探偵の三影潤は調査に乗り出すがやがて彼自身も警察から疑われる羽目になる表題作の他、赤ん坊を連れ去ろうとした犯人を父親が誤って殺してしまった事件が二転三転する「しめっぽい季節」など五編収録。
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posted at 22:34:20
その一方で過去の事件の犯人を特定するロジックや盲点をついたアリバイトリックなどミステリとしても見るべきところが多く、しかもそれらをハードボイルドの中に違和感なく溶け込ませているのはさすがの一言。ハードボイルドならではの人間ドラマと本格ミステリを巧く融合させた秀作である。
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posted at 22:34:10
私立探偵・三影潤が活躍するシリーズの長編。本作は一般的にはハードボイルド作品と見なされているが、確かに探偵の地道かつ体を張った捜査や不良少年との心の交流、取り戻せない過去の重み、全てが終わった後の哀愁感など作中のそこかしこにハードボイルド要素を見ることができる。
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posted at 22:33:58
仁木悦子「冷えきった街」読了。学校経営者である竪岡清太郎の長男・清嗣がガス中毒で死にかけ、次男・冬樹が暴漢に襲われ、更に末娘・このみの誘拐を予告するという脅迫状までが舞い込んだ。清太郎は探偵の三影潤に事件解明の依頼をするが、予告された当日に清嗣が何者かに毒殺されてしまう。
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posted at 22:33:36
2016年02月02日(火)
また真相が明かされて初めて分かる、もう一人の人物の償いが物語に深い余韻を与えてくれるのもいい。本作は巧みにサスペンス小説に擬態してみせたプロット本格の良作である。
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posted at 03:16:04
実直すぎる男の償いを巡るサスペンス小説だったのが、終盤に至り突如アリバイ物の本格ミステリに化ける、実にテクニカルな作品。トリックそのものはよくあるものだが、それと気付かせない練り込まれたプロットと反転する構図が素晴らしい。
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posted at 03:15:46
大谷羊太郎「濡衣を着る男」読了。藤堂新一は倒産寸前の会社を救うために窃盗を働いた。その結果、一人の男が無実にも拘わらず逮捕された。それから十年後、事業が軌道に乗った藤堂はかつて濡衣を着せてしまった男・古沢に償いをしようと接近を計るが、そんな彼の行動が新たな事件を招くことに――。
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posted at 03:15:37