麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2016年05月27日(金)
胡傑「ぼくは漫画大王」読了。家出していた妻が自宅に戻ると夫が殺され、息子の健ちゃんは密室に閉じ込められていた――ライバルの太っ許と漫画大王の座を争う小学生の健ちゃんの奇数章と少年時代のトラウマで鬱々とした人生を送る男の偶数章。二つの視点から語られる物語の果てに待つ真相とは?
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posted at 10:28:52
第三回島田荘司推理小説賞受賞作。本作は二つの視点で物語が進む構成となっているが、ミステリを読み慣れた人であれば早い段階で仕掛けに気付くだろうし、密室トリックの方も古典的であまり目新しさは感じられない。
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posted at 10:29:19
唯一評価できるとするならば選評でも語られている動機部分だが、それにしても推理できる材料が少ない上に、分かってくるのがかなり後半になってからなので、どうしても仕掛けを成立させるためのこじつけ感が否めない。どちらかと言えば深くは考えずに読んだ方が楽しめるかもしれない。
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posted at 10:29:41
2016年05月29日(日)
島田荘司「御手洗潔の追憶」読了。ちょっとヘルシンキへ行くので留守を頼む――そんな置き手紙を残し日本を去った御手洗潔はその後、何を考え、どこで暮らし、どんな事件に遭遇していたのか。活躍の場を世界へと広げた御手洗の足跡を辿り、追憶の中で名探偵に触れる、番外作品集。
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posted at 13:48:41
「星籠の海」以降、海外に旅立った名探偵・御手洗潔の知られざる一面に触れる非ミステリ短編七編を収録。基本的にはファン向けの短編ばかりだがその中でも御手洗潔の父の物語を描いた「天使の名前」は壮絶な戦争小説として強烈な印象を残す(何気に「御手洗潔、その時代の幻」から繋げる構成が巧い)。
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posted at 13:49:10
その他では「石岡先生、ロング・ロング・インタヴュー」で、石岡君の口から語られるコナン・ドイルの話が興味深かった。あと個人的には「伊根の龍神」事件が忘れられてなくて良かったが、それ以上に「エンゼル・フライト」事件はまだですか?←
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2016年05月30日(月)
仁木悦子「仁木悦子少年小説コレクション3 タワーの下の子どもたち」読了。担任の山北先生が謎の失踪を遂げた。先生が何らかの事件に巻き込まれたらしいことを知ったなかよし六人組はそれぞれの特徴を活かして先生の行方を追う――表題作ほか、大井三重子名義の童話や随筆を併せて収録。
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posted at 21:17:37
作者のジュブナイルミステリなどを集めた作品集の第三弾。表題作は「仁木悦子少年小説コレクション2」に収録されている「口笛たんてい局」と大まかな内容は変わらないながらも「口笛たんてい局」以上に一筋縄ではいかない展開が随所に用意されており、一層盛り上がる構成になっている点は○。
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posted at 21:17:50
一方、大井三重子名義の童話はミステリよりも自由な発想の作品が多く、中にはSF設定のもの(「めもあある美術館」)や皮肉のきいたもの(「ふしぎな ひしゃく」)のもあってなかなか楽しめた。
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posted at 21:18:13