麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2017年05月31日(水)
ミステリとしては何といっても動機とトリックが密接に繋がっている点が秀逸で、物語を盛り上げるガジェットの一つ一つに隠された作者の緻密な計算には思わず唸らされた。一見取っつきにくそうに思えるが、敬遠せずに読んでもらいたい佳作である。
タグ:
posted at 01:17:20
幽霊事件シリーズの一作。但し今回はいつもと違って小説ではなくTRPG仕立てとなっており、しかもそれを太田忠司や久美沙織といった作家たちが実際にプレイした一部始終が収録されているのである。故に最初は違和感を覚える人もいるかもしれないが、読んでいるうちに差ほど気にならなくなってくる。
タグ:
posted at 01:14:38
風見潤「能登半島幽霊事件」読了。吹雪の能登半島。やっとの思いで旅館に辿り着いた麻衣子たちを待っていたのはまたもや不可解な事件だった。露天風呂に入ろうとしたら先に入っていたはずの女が伝説の雪女よろしく溶けてしまったように消え去っていたのだ。そのうえ殺人事件まで発生して――。
タグ:
posted at 01:14:10
2017年05月30日(火)
幽霊事件シリーズの一作。事件の構図はミステリを読み慣れた人間であればすぐに気付くレベルだしトリックも差ほど意外性は感じられないが、ミステリとして全く見所がないわけではなく、例えば被害者がある事実にどこで気付いたのかという点はなかなかよく考えられている。
タグ:
posted at 23:58:11
風見潤「長崎異人館幽霊事件」読了。麻衣子と美奈子が旅先で出会った女の子は文通相手の彼を訪ねに来たと言った。だが笑顔で別れて間もなく彼女は千キロも離れた場所で死体で発見される。手掛かりは異人館の前で微笑む彼の写真一枚だけ……彼女の身に一体何が起きたのか?
タグ:
posted at 23:57:53
2017年05月28日(日)
「BLAME!」観了。原作未読の状態で観に行ったが、問題なくサイバーパンク版マッドマックス的物語をドップリ楽しむことができた。特に自分の中の中二病の血がたぎる霧亥とサナカンのバトルが◎。あとづるかわいいよづる。多分円盤が出たら買うと思う。
タグ:
posted at 21:28:20
幽霊事件シリーズの一作。今回のテーマはアリバイ崩しで、二人いる容疑者はどちらも鉄壁のアリバイの壁に守られている。犯人が誰なのかはあとがきで作者も書いているようにすぐに分かるものの、お馴染みのトリックを少し捻ることで一筋縄ではいかない状況を作り出している点は○。
タグ:
posted at 15:22:48
風見潤「横浜赤い靴幽霊事件」読了。高校生時代の同級生でアイドルタレントの愛坂レイラに頼まれて撮影の下見に付き合うことになった千尋。しかも二人は同じホテルに宿泊しており恋人の麻衣子は気が気でない。その頃、横浜山下公園で女が殺され彼女の履いていた靴が二百キロ離れた山中で見付かり……?
タグ:
posted at 15:22:32
「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」観了。青山剛昌原作の「名探偵コナン」劇場版21作目。ミステリとしては脚本の大倉崇裕らしい倒叙形式を活かしたミスディレクションや百人一首を使った犯行予告もさることながら、何より犯人が爆破を繰り返す理由に隠された事件の構図が○。
タグ:
posted at 13:10:57
幽霊事件シリーズの一作にして、以降長らく麻衣子の恋敵となる神出鬼没のお嬢様・醍醐玲子初登場作品。事件の構図そのものはミステリを読み慣れた人間にとってはお馴染みすぎるものだが、見所はむしろそれが明かされてからの読者への挑戦(犯人当て)にある。
タグ:
posted at 10:32:18
風見潤「ミナト神戸幽霊事件」読了。夏休み、水谷麻衣子はボーイフレンドの日下千尋の実家にお邪魔するため京都にやってくる。千尋の自称許嫁・醍醐玲子に手を焼く中、麻衣子たちは立ち寄った神戸で女がナイフで刺し殺される現場に遭遇。しかもその被害者は同時刻、横浜にも現れていて……?
タグ:
posted at 10:31:52
2017年05月19日(金)
その一方で第二話、第三話は真相こそ見えやすいものの、第四話の展開を盛り上げる布石と考えればある程度納得することはできるだろう。あと気になるのは主人公の過去の掘り下げが曖昧に済まされていることだが、それに関しては続編で語られることを期待したい。
タグ:
posted at 22:56:29
特にそれが顕著なのは消えたノートの謎を扱った第一話で、丁寧な論理と巧みな伏線でハウダニットからホワイダニットへと繋いでみせた手腕が○。また最後の第四話も少ない手掛かりから鍵となる御伽噺を絞り込んでいく過程もさることながら、その御伽噺が浮き彫りにする心の叫びが実に秀逸。
タグ:
posted at 22:55:57
第11回小学館ライトノベル大賞優秀賞を受賞した全四話構成の日常の謎系連作ミステリ。所々米澤穂信の古典部シリーズっぽさが窺えるものの単なる「っぽい作品」に終わらず、きちんとロジカルなミステリを構築している点は好印象。
タグ:
posted at 22:55:42
酒井田寛太郎「ジャナ研の憂鬱な事件簿」読了。消えた一冊のノート、盗聴の動機、格下の相手に試合で負けた理由、退学した親友が残した謎めいた手紙……海新高校ジャーナリズム研究会に所属する工藤啓介は美人でお嬢様な先輩・白鳥真冬との出会いを機に学内外で起きる様々な事件に巻き込まれていく。
タグ:
posted at 22:55:16
2017年05月18日(木)
ただ一方でこの趣向が型にはまりすぎているのか、やろうとしていることが見えやすくなってしまっているきらいがあり、そのかのシリーズに比べてイマイチ新しさが感じられないのが難。とはいえ、まだ上巻なので下巻の方に期待したい。
タグ:
posted at 13:22:17
事件が発生する前に探偵が犯人やトリックを突き止め、事件を未然に防ぐ倒叙形式の連作ミステリ。趣向自体は前例があるものの、探偵が犯人の使おうとしたトリックを逆に犯人に仕掛ける「トリック返し」はなかなか新鮮で、その探偵の神出鬼没ぶりはどことなく柴田錬三郎「幽霊紳士」を彷彿とさせる。
タグ:
posted at 13:22:02
井上真偽「探偵が早すぎる(上)」読了。父の死により莫大な遺産を相続した女子高生の一華。その遺産を狙い一族は彼女を事故に見せかけ殺害しようと試みる。一華が唯一信頼する使用人の橋田は命を救うためにある人物を雇った。それは事件が起こる前に犯人を特定してしまう究極の探偵だった。
タグ:
posted at 13:21:51
2017年05月17日(水)
だがそれ以上に興味深かったのは中盤で起こる殺人事件でのダイイング・メッセージを巡るやり取りであり、そこで示される可能性はダイイング・メッセージの新機軸と言っていいだろう。そしてそれをメインに展開してくれれば傑作になったかもしれないのにそうはならなかったのが非常に悔やまれる。
タグ:
posted at 23:09:51
毎回変わった状況の推理劇で楽しませてくれる三途川理シリーズの六作目。本作もまた「この世で誰も使っていない言語しか話すことも理解することもできなくなった人間が介入する推理劇」という面白シチュエーションを扱っているが、そのアプローチの仕方はある意味暗号ミステリに近くなかなか興味深い。
タグ:
posted at 23:08:55
森川智喜「バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使」読了。三人の天使達がもたらした災厄「言語混乱」によりこの世で誰も使っていない言語しか話すことも理解することもできなくなった青年実業家・椿。彼を助けるために呼ばれたのは赤毛の高校生探偵・緋山燃と極悪探偵・三途川理だった。
タグ:
posted at 23:08:26
音楽をテーマにしたミステリ、コメディ、純文学の三編を収録した作品集。表題作は最近のミステリでは珍しい不可能状況下のハウダニット一本で勝負した作品で盲点をついたシンプルな真相と芸術探偵だからこそできたスピーディーな解決、そして転んでもただでは起きない犯人の逞しさ(?)が実に印象的。
タグ:
posted at 09:48:46
深水黎一郎「ストラディヴァリウスを上手に盗む方法」読了。時価十数億の伝説の名器が、若き女性ヴァイオリニストの凱旋コンサート会場から消えた。巨大な密室と化した超満員の音楽ホール。犯人の驚くべき手口とは? 芸術探偵が活躍する表題作の他、作者の処女作「レゾナンス」など二編収録。
タグ:
posted at 09:48:17