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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2017年12月06日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月6日

鳴神響一「猿島六人殺し 多田文治郎推理帖」読了。門には女の生首。離れの布団には老武士の焼死体。井戸の近くには両目をくりぬかれた男の死体……浪人者の多田文治郎が浦賀奉行所与力を務める宮本甚五左衛門と共に立ち会った猿島の六人殺しの現場は凄惨の一言に尽きた。一体この島で何が起きたのか?

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posted at 22:36:54

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月6日

時代物としては珍しい孤島を舞台にしたクローズドサークルミステリ。事件現場に残された被害者の手記をもとに六人殺しの真相に迫っていく展開は正に本格ミステリのそれであり、その手の作品が好きな読者であれば時代物が苦手でも問題なく楽しめることだろう。

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posted at 22:37:14

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月6日

連続殺人の手口に関して言えばあっと驚く仕掛けは少ないながらも、その一つ一つはよく練られている(個人的には被害者の特徴を踏まえた第一の殺人のトリックが○)し、終盤の犯人の遺書で動機部分を丁寧に描き、本来の時代小説ファンへのフォローをきっちり入れている点は好印象。

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posted at 22:37:43

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月6日

一部、推理だけでは解けない謎があることや最後の蛇足としか思えない展開はいただけないものの、それを除けば手堅い出来の時代本格ミステリと言っていいだろう。

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posted at 22:38:07

2017年12月13日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月13日

林泰広「分かったで済むなら、名探偵はいらない」読了。舞台は居酒屋「ロミオとジュリエット」。酔客たちがかの名作になぞらえて「名探偵」の前で、その怒りや悩みを訴える。みな、自分の事件の『本当の姿』を知りたくて──。

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posted at 22:30:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月13日

「The unseen見えない精霊」でデビューした作者の十五年ぶりの二作目は居酒屋を舞台にした連作ミステリ。酔客たちによって語られる「ロミオとジュリエット」の新解釈とそれをきっかけにガラリと変える事件の構図……というと鯨統一郎の桜川東子シリーズを思い出す人もいるだろう。

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posted at 22:31:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月13日

但し本作はそれに比べるとユーモラスでもなければ語られる事件も正直面白くない。加えて「ロミオとジュリエット」の新解釈と事件の絡ませ方も巧くいっているかと言われるとかなり疑問だし主人公の名探偵設定にしてもあまり必然性は感じられない。

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posted at 22:31:33

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月13日

更にミステリ度も読み進めるにつれてどんどん希薄になっていく始末で「The unseen見えない精霊」が好きだった自分としては期待外れとしか言いようがない作品だった。

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posted at 22:31:50

2017年12月14日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月14日

伊坂幸太郎「ホワイトラビット」読了。仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく――。

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posted at 22:07:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月14日

住宅街で起きた人質立てこもり事件の顛末を様々な人物たちの思惑を絡めながら描いた長編ミステリ。民家の人質立てこもり事件を扱った長編ミステリというと個人的には北村薫の「盤上の敵」を思い出すが、本作もまたそれに勝るとも劣らない仕掛けが盛り込まれている。

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posted at 22:08:24

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月14日

本作の仕掛けは一見するとかなり無茶なように思えるが、軽妙な語り口と周到に張り巡らした伏線がそれを巧くフォローしている。また途中途中に入る作者による丁寧な状況説明も仕掛けの効果を高めるのに一役買っており、そういう点では倉知淳の某作を彷彿とさせるものがある。

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posted at 22:08:42

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月14日

個人的に面白いと思ったのはこの事件を別の視点から見てみた場合、島田荘司作品のような奇っ怪な状況になることであり、あえてそうしなかったところに本格ミステリ作家とエンタメ作家の違いが見て取れるようでなかなか興味深い。とはいえ本作が本格ミステリ的側面から見ても充分傑作なのは間違いない。

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posted at 22:08:52

2017年12月15日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月15日

風見潤「妖魔監視人(ゾンビ・ウォッチャー )」読了。白川美帆と同級生の大江圭とは先祖代々の宿敵。ある日、父が所長である「白川探偵事務所」に人魂騒動の調査依頼が舞い込んだ。興味津々の美帆は深夜、こっそり家を抜け出して捜索に。ところが圭とバッタリ。闇の中で二人が見たものとは?

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posted at 20:13:40

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月15日

美帆と圭の高校生コンビが怪異に挑むホラーシリーズの一作目。ちなみに作者曰くここで言うゾンビとは妖魔全般のことであり生ける屍のゾンビは本作では出てこない。その代わり本作にはある有名なモンスターが登場するのだが、正直そのモンスターをテーマにした小説としては目新しさは全くないだろう。

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posted at 20:13:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月15日

とはいえ、そこさえ目を瞑れば王道の展開でそれなりに楽しめるし、所々にミステリではお馴染みの要素が盛り込まれている点が幽霊事件シリーズも手掛けているこの作者らしい。個人的にはこのミステリ要素が今後仕掛けとしても活かされることを期待したい。

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posted at 20:14:35

2017年12月18日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月18日

風見潤「闇の呼び声」読了。修学旅行で京都へやってきた白川美帆は骨董品屋で勾玉を見つけ思わず買ってしまう。翌日、同級生の大江圭と共に京都に住む圭の従姉のお見舞いに出かけたのだが、突然の嵐で屋敷に閉じ込められることに。その夜から美帆の勾玉を巡り、次々と不思議なことが起こり始めて――。

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posted at 20:05:12

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月18日

美帆と圭の高校生コンビが怪異に挑むゾンビ・ウォッチャーシリーズの二作目。一作目よりも一段とミステリ寄りの展開になり、超常現象が起こることさえ除けば謎の演出や伏線の張り方は幽霊事件シリーズとほとんど変わらないと言っていいだろう。

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posted at 20:06:03

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月18日

しかしながらホラーミステリというには真相にあまり驚きがないところは物足りないし、オチのためとはいえ主人公たちが完全に傍観者に過ぎないのも気になる。願わくは次回作では主人公たちにもきちんと活躍の場があることを期待したい。

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posted at 20:06:28

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月18日

東川篤哉「探偵少女アリサの事件簿 今回は泣かずにやってます」読了。地元・武蔵新城でなんでも屋を始めた俺、橘良太は溝ノ口に住む名探偵一家の一人娘で探偵気取りの美少女・綾羅木有紗の子守役を仰せつかっている。そんなある日、有紗と行った奥多摩のバーベキューで溺死体に遭遇してしまい……。

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posted at 23:49:19

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月18日

ヘタレ三十男と毒舌美少女のコンビが難事件に挑む連作ミステリシリーズの二作目。相変わらず些細なネタから事件を膨らませる手腕はさすがではあるものの、作者が得意としているはずの伏線の張り方に関しては珍しくあからさまであまり巧く隠蔽できていないように思う。

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posted at 23:49:29

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月18日

そんな収録作の中から強いてベストを挙げるなら小学校の運動会で起きた腕時計盗難事件を扱った第三話「便利屋、運動会でしくじる」で、他の収録作に比べて展開に捻りがある点と地味ながら決め手の演出が○。

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posted at 23:49:39

2017年12月19日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月19日

風見潤「水の神話」読了。美帆の父の探偵事務所に浦辺という母娘から調査依頼があった。父親が密室の浴室で死亡、娘にも危険が迫っているという。十日ほど前に福井県の村から埼玉県に引っ越してきたこの一家は何かを隠してる……!? そして美帆の同級生・夏子も父親の転勤でその村へ。夏子が危ない!

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posted at 19:47:31

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月19日

美帆と圭の高校生コンビが怪異に挑むゾンビ・ウォッチャーシリーズの三作目。シリーズを重ねるごとにミステリ色は強くなっているが、今回は冒頭に不可解な密室殺人の謎を持ってきて掴みは万全、しかも真相が物語と解離することなくきちんと溶け込んだものになっているのがいい。

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posted at 19:47:41

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月19日

その物語も途中に怪異側の視点を採用するなどして終始緊張感を維持し続けているし終盤の怪異の対処法にしても意外なものが伏線として機能しているのが面白い。あとがきによると本作の執筆はかなり苦労したようだが、その甲斐あってミステリとホラーが程よくブレンドされた良作に仕上がっていると思う。

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posted at 19:48:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月19日

中村あき「ラスト・ロスト・ジュブナイル 交錯のパラレルワールド」読了。自主制作映画の撮影中、不慮の事故で廃校に生き埋めにされてしまった中村あきたちを襲う連続殺人。一方、山中で遭難中の鋸りり子は地図にない村で監禁されてしまう。分断された彼らが再会を果たす時、明らかになる真実とは?

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posted at 22:24:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月19日

女子高生探偵・鋸りり子が謎を解き明かすシリーズの三作目。不慮の事故で離れ離れになったワトソンと名探偵がそれぞれ巻き込まれる事件、それが再会と共に一気に解き明かされる展開はなかなか熱いものがあるが、肝心の真相はというとかなり難がある。

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posted at 22:25:12

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月19日

真相だけ見ればトリッキーなことをやりたかったんだなというのは伝わってくるものの、いかんせんそれを成立させるために必要な描写が色々足りておらず、真相が明かされてもぴんとこないというのが正直なところだったりする。

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posted at 22:25:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月19日

また前作にも見られた特殊知識依存のロジックと終盤における読者置き去りの中二病展開もいただけない。トンデモ感こそ前作よりも薄れたものの、それでも文句だらけの本格ミステリと言わざるを得ないだろう。

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posted at 22:25:44

2017年12月20日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月20日

風見潤「暗黒からの使者」読了。白川家の故郷にある風韻の滝で台風の夜、滝つぼに転落した男が腹部を食いちぎられて殺される事件が起きた。そして時を同じくして村に現れた黒ずくめの美少年は一体何者なのか? 美帆が白川家の先祖に纏わる七十二年前の謎を追い始めた矢先に新たな惨劇が――。

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posted at 13:01:29

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月20日

美帆と圭の高校生コンビが怪異に挑むゾンビ・ウォッチャーシリーズの四作目。ミステリとホラーが程よくブレンドされた前作から一転、本作では完全に伝奇ホラーと化したばかりか、肝心の部分は何も語られず次回に続くという何ともモヤモヤする内容になっている。

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posted at 13:01:44

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年12月20日

とはいえシリーズとしてみるとターニングポイント的位置付けの作品ではあるので、今回出てきた新キャラが次回作以降どう関わってくるのかなど今後の展開に期待したい。

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posted at 13:02:11

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